宝ホールディングス株式会社の基本情報

会社名宝ホールディングス株式会社
業種食料品
従業員数連5492名 単197名
従業員平均年齢49.4歳
従業員平均勤続年数24年
平均年収7432000円
1株当たりの純資産1171.1円
1株当たりの純利益82.09円
決算時期3月
配当金29円
配当性向55.8%
株価収益率(PER)13倍
自己資本利益率(ROE)7.5%
営業活動によるCF291億円
投資活動によるCF▲199億円
財務活動によるCF▲134億円
研究開発費※183.24億円
設備投資額※199000000円
販売費および一般管理費※1916.91億円
株主資本比率※253%
有利子負債残高(連結)※3427.99億円
※「▲」はマイナス(赤字)を示す記号です。
経営方針
【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは『自然との調和を大切に、発酵やバイオの技術を通じて人間の健康的な暮らしと生き生きとした社会づくりに貢献します。』という企業理念のもと、技術力、商品力、ブランド力をさらに向上させ、「和酒・日本食市場」「ライフサイエンス産業」における多様な価値を提供することで、宝グループの国内外での存在感を高めながら、持続的な成長と飛躍を実現することを目指しております。(2)経営戦略、経営環境、優先的に対処すべき事業上・財務上の課題および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループを取り巻く環境は、国内での高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れによる酒類市場の長期的な縮小や、国内外での人材確保難等による人件費や物流費の増加など、今後も厳しさを増してくることが予想されます。また、地政学的要因を背景としたグローバルなサプライチェーンへの影響等により、原材料価格やエネルギー価格の高騰を起点として、国内外での様々なコストアップが懸念され、安定的な調達に対するリスクも高まっています。さらに、現下のライフサイエンス分野の研究開発アクティビティは、米国・欧州におけるインフレの長期化や政策金利の高止まりや中国における景気低迷を原因としたアカデミア向けの研究補助金の削減の影響などにより世界的に低迷しております。 一方で、ノンアルコール飲料も含めた国内のRTD市場では厳しい競争下ながらも市場の拡大が見込まれ、世界的な和酒・日本食市場は引き続き成長が期待されるほか、ライフサイエンス産業の市場規模は、中長期的には再生・細胞医療・遺伝子治療等を中心に拡大が予想されており、当社グループにとって成長を見込める機会も数多く存在しています。また、気候変動、生物多様性保全、資源保全、人権尊重といった多様な課題への対応が世界的規模で求められており、持続可能な社会づくりに向けた企業の責任はますます大きくなっています。そして、持続的な成長や企業価値の向上に向けては、資本効率性の向上による成長・強化領域への投資の強化や、人的資本やITなどの無形資産への投資の強化と活用がこれまで以上に重要になってきています。 このような状況の中で、当社グループは、2026年3月期を最終年度とする長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」の実行計画の総仕上げに向けた「宝グループ中期経営計画2025」に取り組んでおります。「宝グループ中期経営計画2025」では、独自のビジネスモデルの確立と事業推進によって、事業の「稼ぐ力」を向上させながら、社会課題の解決に貢献することで、「TaKaRa Group Challenge for the 100th」で掲げるVision「Smiles in Life~笑顔は人生の宝~」の実現を目指してまいります。 「宝グループ中期経営計画2025」の概要は以下のとおりであります。 「宝グループ中期経営計画2025」経営方針~成長・強化領域への投資を加速させ、企業価値を高める3年間~ 成長・強化領域への投資を加速させ、生産性の向上やイノベーションの創出を働きがいを高めることで実現し、グローバルかつサステナブルな宝独自の2つのビジネスモデル※を確立・強化することで、バランスのとれた事業ポートフォリオでの持続的な成長とVisionの実現を達成する。加えて、コーポレートとしての情報発信とコミュニケーションを強化することで、企業価値を高める。※宝独自の2つのビジネスモデル宝酒造・宝酒造インターナショナルグループ日本食文化(和酒・日本食)の世界浸透推進タカラバイオグループライフサイエンス産業におけるインフラを担うグローバルプラットフォーマー定量目標 2026年3月期 宝グループ連結 ・売上高    4,200億円以上 ・営業利益    380億円以上 ・海外売上高比率 60.0%以上(タカラバイオグループを除く海外売上高比率60.0%以上) ・ROE 9.0%以上 ・ROIC 7.5%以上事業方針<宝酒造> 「グローバル和酒No.1」の源泉として、伸長領域を中心に、高い技術力と「NIPPON品質」に基づいた新たな市場を創造する商品の開発・育成やブランド価値の向上に注力するとともに、宝酒造インターナショナルグループとの協業も加速させ、社会課題の解決に貢献しながら、利益額・率を大きく向上させる。<宝酒造インターナショナルグループ> 宝酒造や国内外のグループ会社との協業を加速し、現地のニーズを捉えた輸出・現地生産の商品ポートフォリオ拡充と、和酒に強みを持った日本食材卸としてのプレゼンスの向上によって、和酒と日本食の相乗効果を最大限に発揮した「日本食文化の世界浸透」を推進し、社会課題の解決に貢献しながらグローバル和酒・日本食材No.1企業を目指す。 宝酒造と宝酒造インターナショナルグループにおいては、両社の協業をこれまで以上に推進し、国内外のニーズやトレンドを捉えて、スパークリング日本酒「澪」のグローバルブランド化を中心に、トラディショナル、イノベーティブの両面から和酒の開発とブランド育成を進めることで、世界の市場に和酒を拡大し、グローバル和酒No.1企業としてのプレゼンスを高める。<タカラバイオグループ> 試薬・機器の新製品やCDMOメニューの開発および新モダリティを創出する基盤技術の開発に向けてR&D費用を積極的に投下することで、臨床・創薬分野への事業領域拡大を加速させながら、「ライフサイエンス産業におけるインフラを提供するグローバルプラットフォーマー」としての存在感を高める。<コーポレート部門> “事業と一体”となって、グローバルでサステナブルなビジネスモデルを強固に支えるグループ経営機能を強化するとともに、グループ全体の生産性の向上やイノベーションの創出の実現に向けた「働きがい」のある環境を構築しながら、コーポレートとしての情報発信とコミュニケーションを強化し、社内外のステークホルダーからの宝グループの評価を向上させる。財務方針・健全な財務体質の維持をベースとして、成長・強化領域への投資を加速するために、グローバルなキャッシュマネジメントを強化するとともに、資産の効率性の向上や、政策保有株式の売却等によりキャッシュフローを創出する。・利益水準に応じた適切な株主還元(配当性向35%を目途)を実施する。  当社グループは「Smiles in Life~笑顔は人生の宝~」をありたい姿(Vision)として掲げ、世界中の暮らしを、命を、人生を、笑顔で満たすために挑戦し続けることを宣言しています。そして、事業活動を通じた社会的価値の創造を将来にわたって実現し続けていくためには、様々な社会課題の解決にこれまで以上に取り組む必要があるという認識のもと、「宝グループ・サステナビリティ・ポリシー」を策定しています。 「宝グループ・サステナビリティ・ポリシー」では、当社グループを取り巻く社会課題について、「安全・安心」をはじめとする10の重要課題(マテリアリティ)を取り上げ、各々についての取り組み方針を示しており、さらに、その方針に基づく具体的な中長期目標を設定した「宝グループ・サステナビリティ・ビジョン」を策定しています。 当社グループは、これからも事業活動を通じた社会的価値の創造により、ステークホルダーの皆様から信頼される企業グループを目指すとともに、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 記載の数値目標は、当連結会計年度末時点で入手可能な情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を保証するものではありません。
経営者による財政状態の説明
【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績の状況 当連結会計年度における世界経済は、米国では雇用者数の増加や実質賃金の上昇などを背景として消費が増加するなど景気は堅調に推移いたしました。欧州では、金融引締めを受けて消費者マインドが悪化したことなどから景気に弱さが見られました。日本経済は、原材料価格の上昇などの影響を受けたものの、コロナ禍による社会経済活動の制約が解消に向かうなか、景気は緩やかな回復基調が続きましたが、世界的な金融引締めや中国の不動産市場の停滞の影響が懸念されるなど、先行きは不透明な状況が続いております。 このような経済状況のもと、当社グループは、会社創立100周年となる2025年に向けた長期経営構想「TaKaRa Group Challenge for the 100th」において、「Smiles in Life~笑顔は人生の宝~」をVisionとして掲げ、おいしさを追求する技術と革新的なバイオ技術によって、和酒・日本食とライフサイエンスにおける多様な価値を安全・安心に提供する企業グループとして、世界中の暮らしを、命を、人生を、笑顔で満たすために挑戦し続けております。 また、「TaKaRa Group Challenge for the 100th」の総仕上げに向けて「宝グループ中期経営計画2025」をスタートし、「成長・強化領域への投資を加速させ、企業価値を高める3年間」を経営方針として、社会課題の解決に資するバリューチェーンを強化しながら商品・サービスを通じた社会課題の解決と、長期的かつ持続的に成長原資を生み出す「稼ぐ力」の向上を統合した経営を推進いたしました。 この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高339,372百万円(前期比3.2%減)、売上総利益113,933百万円(同5.0%減)、販売費及び一般管理費91,691百万円(同11.8%増)、営業利益22,242百万円(同41.4%減)、経常利益23,336百万円(同39.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益16,176百万円(同23.7%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 〔宝酒造〕 宝酒造は、食品メーカーとして安全・安心な商品の安定的な供給に最優先に取り組むとともに、消費者の潜在的なニーズを掘り起こし、これまでにない新たな酒質や付加価値を提供する新商品の開発や重点ブランドと位置づけている商品の育成に注力いたしました。また、原材料価格やエネルギー価格の高騰に対しては、全社一体となったコストダウンや効率化に取り組むとともに、商品価格の改定による利益率の改善に取り組みました。 当セグメントのカテゴリー別の売上状況などは次のとおりであります。 焼酎では、甲類焼酎の大容量商品などが減少しましたので、減収となりました。清酒では、“松竹梅「豪快」”や“松竹梅「昴」”は増加しましたが、“松竹梅「天」”などが減少しましたので、減収となりました。ソフトアルコール飲料では、重点ブランドと位置づけている“タカラ「焼酎ハイボール」”が引き続き増加し、“タカラ「辛口ゼロボール」”も増加しましたので、増収となりました。調味料では、本みりんなどの酒類調味料が増加し、食品調味料も増加しましたので、増収となりました。原料用アルコール等も増収となりました。 以上の結果、宝酒造の売上高は123,786百万円(前期比0.7%増)となりました。売上原価は92,057百万円(同1.7%減)となり、売上総利益は31,728百万円(同8.4%増)となりました。販売費及び一般管理費は、戦略的に使用した広告宣伝費などが増加し26,225百万円(同7.5%増)となりましたので、営業利益は5,503百万円(同12.5%増)となりました。?〔宝酒造インターナショナルグループ〕 宝酒造インターナショナルグループは、日本からの酒類の輸出や海外各地で酒類の製造・販売を行う海外酒類事業と海外の日本食レストランや小売店などに日本食材などを販売する海外日本食材卸事業を展開しております。 当セグメントの売上状況などは次のとおりであります。 海外酒類事業では、宝酒造との協業を推進し、現地ニーズをとらえた米国限定の缶チューハイ“TaKaRa CHU-HI”や、スパークリング日本酒“松竹梅白壁蔵「澪」・”を海外専用商品として新発売するなど輸出の拡大に取り組みました。ウイスキーはプレミアムバーボン“Blanton’s”が引き続き好調に推移いたしました。また、清酒など和酒の売上も増加しましたので、海外酒類事業は増収となりました。海外日本食材卸事業では、米国での拠点の拡大に注力するとともに、販売チャネルの多角化の推進や取扱商品の拡充などに取り組みました。新たにグループに迎え入れた企業の業績の上乗せがあったことや、供給体制の整備にも取り組んだことなどにより、海外日本食材卸事業も増収となりました。 以上の結果、宝酒造インターナショナルグループの売上高は160,427百万円(前期比16.7%増)となりました。売上原価は108,711百万円(同14.3%増)となり、売上総利益は51,715百万円(同22.0%増)となりました。販売費及び一般管理費は、人件費や倉庫の賃借料などが増加し39,423百万円(同24.9%増)となりましたので、営業利益は12,291百万円(同13.6%増)となりました。〔タカラバイオグループ〕 タカラバイオグループは、バイオテクノロジーを利用する研究開発活動がますます広がりを見せる中、こうした研究開発活動を支援する試薬・機器を開発し、世界中のバイオ研究者に提供する事業を展開しております。また、近年、製薬企業などで開発が盛んな再生・細胞医療・遺伝子治療の開発・製造を支援するCDMO事業を展開しております。CDMOとは医薬品の製法開発から製造までの工程を受託する事業を指し、タカラバイオグループでは、遺伝子治療薬等の分野に注力しております。その他、遺伝子医療事業では、遺伝子治療製品製造補助剤の製造・販売、新規モダリティ(治療法)の創出、臨床開発プロジェクトを進め、独自のバイオ創薬基盤技術の価値の最大化に取り組んでおります。 当セグメントの売上状況は、新型コロナウイルス感染症の法令上の位置づけの変更による検査関連製品の販売減少、ライフサイエンス研究市場の低迷等により、減少いたしました。 以上の結果、タカラバイオグループの売上高は43,505百万円(前期比44.3%減)となりました。売上原価は16,597百万円(同50.3%減)となり、売上総利益は26,908百万円(同39.9%減)となりました。販売費及び一般管理費は、研究開発費などが減少し23,905百万円(同1.3%減)となりましたので、営業利益は3,003百万円(同85.4%減)となりました。〔その他〕 その他のセグメントは、貨物運送事業、ワイン輸入販売、不動産賃貸事業などであります。当セグメントの売上高は、ワイン輸入販売は増加しましたが、貨物運送事業などが減少しましたので30,271百万円(前期比2.2%減)となりました。売上原価は26,011百万円(同2.8%減)となり、売上総利益は4,260百万円(同1.9%増)となりました。販売費及び一般管理費は1,897百万円(同0.6%増)となりましたので、営業利益は2,363百万円(同3.0%増)となりました。② 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における流動資産は245,213百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,700百万円増加いたしました。これは主に電子記録債権が1,175百万円、商品及び製品が4,022百万円、流動資産のその他が1,003百万円それぞれ増加し、現金及び預金が1,734百万円減少したことによるものであります。 固定資産は192,254百万円となり、前連結会計年度末に比べ34,593百万円増加いたしました。これは主に有形固定資産が建設仮勘定の増加などにより15,991百万円、無形固定資産が2,404百万円、投資その他の資産が投資有価証券の時価評価の増加などにより16,197百万円それぞれ増加したことによるものであります。 以上の結果、総資産は437,468百万円となり、前連結会計年度末に比べ38,293百万円増加いたしました。(負債) 当連結会計年度末における流動負債は80,657百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,202百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が5,089百万円、1年内償還予定の社債が5,000百万円、未払酒税が2,358百万円、未払費用が2,457百万円それぞれ増加し、流動負債のその他が2,713百万円減少したことによるものであります。 固定負債は76,345百万円となり、前連結会計年度末に比べ55百万円減少いたしました。これは主に社債が5,000百万円、長期借入金が4,763百万円それぞれ減少し、リース債務が2,917百万円、繰延税金負債が3,950百万円、固定負債のその他が3,030百万円それぞれ増加したことによるものであります。 以上の結果、負債合計は157,003百万円となり、前連結会計年度末に比べ13,146百万円増加いたしました。(純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は280,465百万円となり、前連結会計年度末に比べ25,146百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が6,084百万円、その他有価証券評価差額金が9,537百万円、為替換算調整勘定が8,702百万円それぞれ増加したことによるものであります。 以上の結果、自己資本比率は52.3%(前連結会計年度末は51.1%)となりました。③キャッシュ・フローの状況 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益26,238百万円、減価償却費9,999百万円、投資有価証券売却益3,971百万円、未払酒税の増加2,358百万円、未払消費税等の減少3,031百万円、その他の流動負債の増加2,264百万円、法人税等の支払額8,459百万円などで29,178百万円の収入と前期に比べ16,299百万円の収入減少となりました。 投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出4,592百万円、定期預金の払戻による収入5,530百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出19,210百万円、投資有価証券の売却による収入4,874百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出5,441百万円などにより19,993百万円の支出と前期に比べ9,518百万円の支出増加となりました。 財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出2,999百万円、配当金の支払額7,503百万円、非支配株主への配当金の支払額2,004百万円などにより13,448百万円の支出と前期に比べ8,766百万円の支出減少となりました。 以上の結果、現金及び現金同等物に係る換算差額を含めた当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末より1,601百万円減少し、90,184百万円となりました。④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の生産実績をセグメントごとおよび品種別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期増減率(%) 品種宝酒造 焼酎34,030△7.4 清酒11,513△3.7 ソフトアルコール飲料42,8476.5 その他酒類3,596△11.9 本みりん9,486△0.8 その他調味料9,2924.2 計110,766△0.7宝酒造インターナショナルグループ13,83413.4タカラバイオグループ 試薬14,623△40.4 機器79△33.1 受託8,377△1.4 遺伝子医療1,68613.6 計24,766△28.5報告セグメント計149,367△5.7その他1,585△7.3合計150,952△5.7(注)1.金額は酒税込みの販売価格によっております。2.宝酒造の原料用アルコール等は、大部分が酒類等の原料として使用されていること、また、販売実績に対応する生産実績を正確に把握することが困難であることから記載を省略しております。b.商品仕入実績 当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期増減率(%)宝酒造93719.9宝酒造インターナショナルグループ99,3467.6タカラバイオグループ4,788△24.2報告セグメント計105,0725.6その他10,7548.0合計115,8275.9(注)金額は仕入価格によっております。c.受注実績 タカラバイオグループにおいて、一部受注生産を行っておりますが、ほとんどの場合において、生産に要する期間が短く、受注残高が僅少であることから記載を省略しております。d.販売実績 当連結会計年度(2023年4月1日~2024年3月31日)の販売実績をセグメントごとおよび品種別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前期増減率(%) 品種宝酒造 焼酎34,324△6.2 清酒11,548△4.9 ソフトアルコール飲料42,2905.5 その他酒類5,4342.0 本みりん9,5620.9 その他調味料9,2235.0 原料用アルコール等11,4028.4 計123,7860.7宝酒造インターナショナルグループ 海外酒類20,92614.6 海外日本食材卸141,81616.9 その他249△91.3 グループ内連結消去△2,564- 計160,42716.7タカラバイオグループ 試薬31,961△51.5 機器892△35.1 受託7,997△2.5 遺伝子医療2,6530.5 計43,505△44.3報告セグメント計327,720△3.2その他30,271△2.2セグメント計357,991△3.1事業セグメントに配分していない収益及びセグメント間取引消去△18,619-合計339,372△3.2(注)1.販売金額には酒税を含んでおります。2.販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10を超える販売先はありません。(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①重要な会計上の見積り及び当該見積もりに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」および「同(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度のセグメント別経営成績については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 宝酒造の売上高は、焼酎や清酒が減少しましたが、ソフトアルコール飲料や、原料用アルコール等が増加し、増収となりました。原材料や燃料のコストアップ及び為替の影響を、コストダウンや当連結会計年度に実施した価格改定で補い、営業利益も増益となりました。 宝酒造インターナショナルグループの売上高は、ウイスキーが引き続き好調に推移し、新たにグループに迎え入れた企業の業績の上乗せがあったことや、供給体制の整備にも取り組んだことなどにより、海外酒類事業、海外日本食材卸事業ともに増収となりました。売上高が増加したことにより売上総利益が増加しましたので、販売費及び一般管理費の増加による影響を吸収し、営業利益も増益となりました。 タカラバイオグループの売上高は、新型コロナウイルス感染症の法令上の位置づけの変更による検査関連製品の販売減少、ライフサイエンス研究市場の低迷等により、減収となりました。売上高の減少等により売上総利益は減少しました。販売費及び一般管理費は研究開発費などが減少したものの、営業利益は減益となりました。 これらの報告セグメントにその他のセグメントを加えた当社グループの売上高は339,372百万円(前期比3.2%減)、売上総利益は113,933百万円(同5.0%減)、営業利益22,242百万円(同41.4%減)、経常利益23,336百万円(同39.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は16,176百万円(同23.7%減)となりました。 以上の結果、ROEは7.5%(前期比3.5ポイント低下)、海外売上高比率は55.3%(前期比7.0ポイント上昇)となりました。イ.経営成績に重要な影響を与える要因 宝酒造では、高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れにより酒類市場の長期的な縮小が見込まれ、国内酒類業界はメーカー間の競争が激化し、厳しい経営環境にあります。加えて原材料価格やエネルギー価格の高騰、物流費等のコストアップによる製造コストの上昇をいかに市場に受け入れられる形で価格転嫁するかが問われています。またサステナビリティ経営の観点から、環境問題や過剰飲酒問題は喫緊の課題であり、環境問題への対応については技術面・コスト面の課題を解決する必要があります。 宝酒造インターナショナルグループでは、海外での和酒・日本食の潜在需要は根強く、今後も安定した市場拡大が見込まれます。一方で競合各社との競争のさらなる激化も見込まれ、拠点の拡大、グループシナジーの強化、競争力のある商品の開発、経営基盤の整備などが求められます。 タカラバイオグループでは、中長期的には市場の拡大が予想されておりますが、同グループが積極的に取り組んでいる遺伝子治療分野では、多様なモダリティの開発、実用化が進み、バイオベンチャーや製薬企業等、企業規模は関係なく、世界的に競争が激化しております。このような環境下、人財の確保、研究開発費の供給、知的財産権の保護など経営成績に影響を与える多くの要因が存在します。 なお、当社グループの経営成績に影響を与える要因に関しては「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」もご参照ください。ロ.資本の財源及び資金の流動性 当社グループは、営業活動から得られるキャッシュ・フローを、各事業セグメントの成長・強化領域へ積極的に投資するとともに、利益水準に応じた適切な株主還元を行い、一方で、多様な資金調達手段を確保し金融負債を利用することにより、適切な資本、負債のバランスを維持し、財務の安全性と資本の効率性の両立を図ります。 また、当社グループの手許流動性は十分に確保されており、各セグメントの事業活動、予定している投資活動に支障はありません。さらにコミットメントラインなどのバックアップラインも適切に設定されております。 なお、上場企業であるタカラバイオ株式会社は、タカラバイオグループの資金の調達、流動性の確保を独自に行っており、宝酒造、宝酒造インターナショナルグループは宝ホールディングス株式会社と緊密な連携を行い、効率的な資金調達、資金管理を行っております。a キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、タカラバイオグループの業績の落ち込みによって税金等調整前当期純利益が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ16,299百万円の収入減少の29,178百万円の収入となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出などにより19,993百万円の支出となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額や自己株式の取得による支出などにより13,448百万円の支出となりました。以上の結果、現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ1,601百万円減少しておりますが、現時点でキャッシュ・フローの状況に特段の問題はないと認識しております。b 資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資本の財源は、営業活動から得られるキャッシュ・フローのほか、主として社債および金融機関からの借入金であります。当社では安定的な資金調達のため20,000百万円の普通社債の発行登録を行うとともに、格付機関である株式会社格付投資情報センター(R&I)から長期債格付Aを、株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債格付A+をそれぞれ取得しておりますが、当連結会計年度中は発行しておりません。 また、短期資金の調達のため、当社は同じく株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)から10,000百万円の発行枠を設定しているコマーシャル・ペーパーの格付(a-1、J-1)をそれぞれ取得しておりますが、当連結会計年度中は発行しておりません。 さらに、機動的な資金調達および流動性の補完を目的として、継続して融資枠10,000百万円のコミットメントラインを設定しておりますが、当連結会計年度中は借入を行っておりません。 当社グループは成長・強化領域へ積極的な経営資源の配分と投下を行うことを方針としており、当連結会計年度は、タカラバイオグループではワクチン関連およびCDMO事業等のデュアルユース製造設備建設や細胞加工施設関連への設備投資を、宝酒造インターナショナルグループでは海外日本食材卸事業に係る製品倉庫等への設備投資を実施いたしました。当連結会計年度の有形及び無形固定資産の取得による支出は19,210百万円となり、減価償却費を大きく上回る水準となっております。 当社は、当社の信用力を生かして外部資金を一括して調達し、タカラバイオグループを除く主要な連結子会社に必要資金を貸し付けるとともに、一部の国内連結子会社とはCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入するなど、各社の余剰資金を当社へ集中し一元管理することにより、資金効率の向上と金融費用の極小化を図っております。 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末に比べ1,601百万円減少の90,184百万円となり、現時点で十分な手許流動性を維持しております。ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略、経営環境、優先的に対処すべき事業上・財務上の課題および経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

※本記事は「宝ホールディングス株式会社」の令和6年3月期 有価証券報告書を参考に作成しています。

※1.値が「ー」の場合は、XBRLから該当項目のタグが検出されなかったものを示しています。 一部企業では当該費用が他の費用区分(販管費・原価など)に含まれている場合や、報告書には記載されていてもXBRLタグ未設定のため抽出できていない可能性があります。

※2. 株主資本比率の計算式:株主資本比率 = 株主資本 ÷ (株主資本 + 負債) × 100

※3. 有利子負債残高の計算式:有利子負債残高 = 短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + リース債務(流動+固定) + コマーシャル・ペーパー

この記事についてのご注意

本記事のデータは、EDINETに提出された有価証券報告書より、機械的に情報を抽出・整理して掲載しています。 数値や記述に誤りを発見された場合は、恐れ入りますが「お問い合わせ」よりご指摘いただけますと幸いです。 内容の修正にはお時間をいただく場合がございますので、予めご了承ください。

報告書の全文はこちら:EDINET(金融庁)

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