| 会社名 | 株式会社 SANKYO |
| 業種 | 機械 |
| 従業員数 | 連886名 単751名 |
| 従業員平均年齢 | 44.7歳 |
| 従業員平均勤続年数 | 19年 |
| 平均年収 | 10065000円 |
| 1株当たりの純資産 | 1290.54円 |
| 1株当たりの純利益(連結) | 245.93円 |
| 決算時期 | 3月 |
| 配当金 | 100円 |
| 配当性向 | 37.1% |
| 株価収益率(PER) | 8.8倍 |
| 自己資本利益率(ROE)(連結) | 20.2% |
| 営業活動によるCF | 580億円 |
| 投資活動によるCF | ▲35億円 |
| 財務活動によるCF | ▲198億円 |
| 研究開発費※1 | 53億円 |
| 設備投資額※1 | 1.58億円 |
| 販売費および一般管理費※1 | 387.23億円 |
| 株主資本比率※2 | 84.8% |
| 有利子負債残高(連結)※3※4 | 0円 |
経営方針
| 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等① 経営方針当社グループは、健全なレジャーの発展と心豊かな社会づくりに貢献するため、パチンコ・パチスロ業界のリーディングカンパニーとしての使命を果たすことを基本理念としております。また、経営資源を高い収益性が見込める遊技機関連事業(パチンコ機関連事業・パチスロ機関連事業・補給機器関連事業)に集中投入することで、遊技産業の活性化と持続的な企業価値の向上を実現してまいります。さらに、当社グループのさらなる成長の実現のため、遊技機の二次利用コンテンツ展開や、漫画・アニメをはじめとするコンテンツIPの創出・展開を軸とした、既存事業と相乗効果が発揮できる新規事業の創出にも取り組んでまいります。 ② セグメントごとの経営戦略イ.パチンコ機・パチスロ機関連事業社是である『創意工夫』の精神のもと、他社が追随できないような「独創的な商品」を提供することで、ファン・パーラーから信頼と支持を獲得し、パチンコ機・パチスロ機の販売台数シェアの向上を目指してまいります。また、収益力強化に向けた取り組みとして、部品の共通化、リサイクル率の向上、開発の効率化等に注力し、販売台数の増加によるトップラインの向上とともに、コスト削減を実現してまいります。パチンコ機関連事業につきましては、長年にわたり業界トップクラスの販売シェアを確保してきておりますが、更なるシェア向上に向け、多種多様な商品展開、人気シリーズ機の創出により、継続的にファン・パーラーから支持される商品を提供してまいります。パチスロ機関連事業につきましては、当社グループの成長余力は十分にあると認識しており、経営リソースを確保し、アライアンスの強化、安定した投入タイトル数の実現、ヒットタイトルの創出に取り組み、パチンコ市場と同様に存在感のあるポジションの確保を目指してまいります。 ロ.補給機器関連事業補給機器をはじめ、内装施工、パーラーの運営に必要な様々な製品を取り扱っており、遊技機の提供とあわせワンストップサービスを提供できる体制を強みとし、パーラーのニーズに最大限応えられるよう取り組んでまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、パチンコ・パチスロ市場でのシェア拡大により業界における確固たる地位を構築することで、安定的かつ永続的な成長を目指しております。その成果は売上高営業利益率に反映されるものと考えており、売上高営業利益率の向上を目標として、商品企画・開発・生産・販売の競争力を高めるための様々な施策を検討・実施しております。また、広告宣伝の効率化、使用部材の共通化、物流の合理化などのコストダウン策にも継続的に取り組んでまいります。直近3期における売上高営業利益率の推移は下表に示すとおりです。なお、パチンコ機関連事業及びパチスロ機関連事業における販売シェアの伸長を主因とする売上高の増加により、高水準の売上高営業利益率を達成しております。今後につきましても、パチンコ機及びパチスロ機の販売シェアの向上に努め、売上高営業利益率の維持・向上を目指してまいります。 2023年3月期2024年3月期2025年3月期売上高営業利益率(%)37.236.438.4 なお、当社グループは2024年5月9日付で、2025年3月期を初年度とする3カ年の中期経営計画を公表いたしました。この中で、3カ年の売上、利益の目標に加えて、当社グループが認識する資本コスト、あるいは投資家が求めている資本コストの水準を相当程度上回る15%~20%水準の自己資本当期純利益率(ROE)を達成することを掲げております。 2023年3月期2024年3月期2025年3月期自己資本当期純利益率(%)16.319.320.2 (3) 会社の対処すべき課題パチンコ・パチスロ業界は、スマート遊技機の普及が進んでおり、特にパチスロ市場はスマートパチスロ機(以下、スマスロ)の登場を起点に好調な稼働状況が継続していることから、順調に普及が進んでおります。また、パチンコ市場は、パチスロ人気に押される形で稼働状況の低迷が続いているものの、スマートパチンコ機(以下、スマパチ)を対象としたゲーム性の拡充が図られ、スマパチにおいて複数のヒット機種が登場するなど、市場環境の改善に向け明るい兆しが見え始めております。一方、パーラーにおいては、新機種導入に際し、機種選定と適正台数の見極め姿勢が強まりを見せていることから、1タイトル当たりの販売台数が低下傾向にあり、遊技機メーカーの競争環境はさらに厳しさを増しております。このような環境下、当社グループは、従来の常識にとらわれることなく、新規性や技術革新に富んだ商品開発を推進し、パチンコ・パチスロ市場の活性化に貢献してまいります。さらに、ファン・パーラーから支持される商品開発の推進と、揺るぎないブランド力の構築により、当産業の発展と当社グループのさらなる成長に繋げてまいります。これらの取り組みにより、パチンコ機関連事業では、トップシェアを堅持し、パチスロ機関連事業では、トップグループの一角として存在感を高め、リーディングカンパニーとして業界を牽引する一方、既存事業との相乗効果が期待できる漫画やアニメをはじめとするコンテンツIPの創出・展開を軸にした新規事業にも取り組み、持続的な企業価値の向上を実現してまいります。 |
経営者による財政状態の説明
| 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1) 経営成績当連結会計年度におけるパチンコ・パチスロ業界は、スマパチを対象としたゲーム性の拡充を契機に、スマパチの普及に進展が見られ、複数のヒット機種が登場するなど明るい兆しがあるものの、パチンコ市場の稼働状況は依然としてやや低調に推移しております。一方、スマスロは順調に普及が進み、パチスロ市場の稼働は堅調に推移するものの、前年度の大型人気機種の反動や、スマスロの普及率が高まったことによる入替需要の一服感などから、総販売台数は前年度を下回る結果となりました。このような状況の中、当社グループでは、パチンコ機関連事業におきましては、ゲーム性が拡充されたスマパチを積極展開することで需要を喚起し、主力タイトルのシリーズ機を中心に販売台数を積み重ね、3年連続のトップシェアを獲得することができました。また、パチスロ機関連事業におきましては、2022年11月にスマスロ第一弾を発売以来、継続して高稼働機種を創出し、パチスロ市場における当社グループの存在感が増す中、その勢いを維持し、新規タイトルの好調な販売と増産ニーズへの対応により、販売台数を大幅に伸ばしました。その結果、当社として初めてトップシェアを獲得し、パチンコ・パチスロ両市場における年間トップシェア獲得という業界初の快挙を達成することができました。以上の結果、売上高1,918億円(前期比3.7%減)、営業利益736億円(同1.5%増)、経常利益745億円(同1.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益539億円(同0.4%増)となりました。目標とする経営指標である売上高営業利益率は、高い販売シェアを維持しているパチンコ機関連事業に加え、パチスロ機関連事業の販売台数の大幅な増加や売上高の伸長などにより、38.4%となり、引き続き高水準を維持しております。また、当連結会計年度の自己資本当期純利益率(ROE)は、20.2%となりました。セグメント別の経営成績は次のとおりであります。(パチンコ機関連事業)パチンコ機関連事業につきましては、新規8タイトル(リユース機等を除く)を発売いたしました。主な販売タイトルは、SANKYOブランドの「フィーバーからくりサーカス2」(2024年11月)、「フィーバー戦姫絶唱シンフォギア4」(2025年1月)、Bistyブランドの「宇宙戦艦ヤマト2202 超波動」(2024年10月)、「ゴジラ対エヴァンゲリオン セカンドインパクト G」(2024年12月)であります。以上の結果、売上高1,077億円(前期比26.7%減)、営業利益438億円(同28.4%減)、販売台数224千台となりました。(パチスロ機関連事業)パチスロ機関連事業につきましては、新規6タイトルを発売いたしました。主な販売タイトルは、SANKYOブランドの「Lパチスロ 戦姫絶唱シンフォギア 正義の歌」(2024年7月)、「Lパチスロ かぐや様は告らせたい」(2024年9月)、Bistyブランドの「Lパチスロ シン・エヴァンゲリオン」(2025年1月)でありますが、2023年7月の発売以降、高稼働を続けている「パチスロ からくりサーカス」をはじめ、複数タイトルの増産も行っております。以上の結果、売上高634億円(前期比97.4%増)、営業利益356億円(同133.4%増)、販売台数131千台となりました。 (補給機器関連事業)補給機器関連事業につきましては、売上高201億円(前期比3.4%増)、営業利益14億円(同7.5%減)となりました。(その他)その他につきましては、売上高4億円(前期比13.5%増)、営業利益1億円(同13.9%増)となりました。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)パチンコ機関連事業116,86085.0パチスロ機関連事業64,957194.4補給機器関連事業20,161103.4合計201,979106.1 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 金額は、販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)パチンコ機関連事業121,94090.025,405227.0パチスロ機関連事業64,637200.98,938115.1補給機器関連事業19,913111.382376.8合計206,490111.335,166175.6 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 金額は、販売価格によっております。 ③ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)パチンコ機関連事業107,72573.3パチスロ機関連事業63,462197.4補給機器関連事業20,161103.4その他472113.5合計191,82196.3 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2) 財政状態当連結会計年度末の総資産は3,367億円であり、前連結会計年度末と比べ445億円増加しました。これは主に、有価証券が150億円減少となりましたが、現金及び預金が496億円、有償支給未収入金が49億円、商品及び製品が29億円、原材料及び貯蔵品が13億円それぞれ増加したことによるものであります。負債は517億円であり、前連結会計年度末と比べ111億円増加しました。これは主に未払法人税等が64億円、支払手形及び買掛金が51億円それぞれ増加したことによるものであります。純資産は前連結会計年度末と比べ334億円増加しました。これは主に、配当金の支払い198億円を計上した一方、親会社株主に帰属する当期純利益を539億円計上したことによるものであります。この結果、純資産は2,850億円となり、自己資本比率は1.3ポイント減少し、84.2%となりました。セグメント別の資産は次のとおりであります。パチンコ機関連事業の資産は1,863億円となり、前連結会計年度末と比べ203億円増加しました。パチスロ機関連事業の資産は625億円となり、前連結会計年度末と比べ380億円増加しました。補給機器関連事業の資産は84億円となり、前連結会計年度末と比べ3億円増加しました。これら当社主力事業セグメントは製品及びサービスを販売する市場・顧客が共通しており、当連結会計年度においてはパチンコ機関連事業が前期比26.7%減収、パチスロ機関連事業が前期比97.4%増収、補給機器関連事業が前期比3.4%増収となったことを受けて上記のような資産の変動となっております。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、資金)は、前連結会計年度末と比べ346億円増加し2,400億円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末と比べ104億円増加し580億円の資金の収入となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益750億円、仕入債務の増加額51億円、減価償却費28億円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額159億円、有償支給未収入金の増加額49億円、棚卸資産の増加額37億円によるものであります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末と比べ186億円減少し35億円の資金の支出となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入8億円であり、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出42億円によるものであります。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度末と比べ900億円増加し198億円の資金の支出となりました。これは主に、配当金の支払額198億円によるものであります。当社グループの運転資金の主な内容は、材料仕入、支払販売手数料、研究開発費等の製造費、販売費及び一般管理費等営業費用であります。主な設備投資の計画については、第3「設備の状況」3「設備の新設、除却等の計画」をご参照ください。当社グループの運転資金及び設備投資資金については、原則として内部資金により調達することとしております。また、当社グループは健全な財務状態、活発な営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力によって、将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能であると考えております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 |
※本記事は「株式会社 SANKYO」の令和7年3月期の有価証券報告書を参考に作成しています。(データが欠損した場合は最新の有価証券報告書より以前に提出された前年度等の有価証券報告書の値を使用することがあります)
※1.値が「ー」の場合は、XBRLから該当項目のタグが検出されなかったものを示しています。 一部企業では当該費用が他の費用区分(販管費・原価など)に含まれている場合や、報告書には記載されていてもXBRLタグ未設定のため抽出できていない可能性があります。
※2. 株主資本比率の計算式:株主資本比率 = 株主資本 ÷ (株主資本 + 負債) × 100
※3. 有利子負債残高の計算式:有利子負債残高 = 短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + リース債務(流動+固定) + コマーシャル・ペーパー
※4. この企業は、連結財務諸表ベースで見ると有利子負債がゼロ。つまり、グループ全体としては外部借入に頼らず資金運営していることがうかがえます。なお、個別財務諸表では親会社に借入が存在しているため、連結上のゼロはグループ内での相殺消去の影響とも考えられます。
連結財務指標と単体財務指標の違いについて
連結財務指標とは
連結財務指標は、親会社とその子会社・関連会社を含めた企業グループ全体の経営成績や財務状況を示すものです。グループ内の取引は相殺され、外部との取引のみが反映されます。
単体財務指標とは
単体財務指標は、親会社単独の経営成績や財務状況を示すものです。子会社との取引も含まれるため、企業グループ全体の実態とは異なる場合があります。
本記事での扱い
本ブログでは、可能な限り連結財務指標を掲載しています。これは企業グループ全体の実力をより正確に反映するためです。ただし、企業によっては連結情報が開示されていない場合もあるため、その際は単体財務指標を代替として使用しています。
この記事についてのご注意
本記事のデータは、EDINETに提出された有価証券報告書より、機械的に情報を抽出・整理して掲載しています。 数値や記述に誤りを発見された場合は、恐れ入りますが「お問い合わせ」よりご指摘いただけますと幸いです。 内容の修正にはお時間をいただく場合がございますので、予めご了承ください。
報告書の全文はこちら:EDINET(金融庁)


コメント