| 会社名 | 積水化学工業株式会社 |
| 業種 | 化学 |
| 従業員数 | 連26918名 単3089名 |
| 従業員平均年齢 | 43.9歳 |
| 従業員平均勤続年数 | 15.9年 |
| 平均年収 | 9348236円 |
| 1株当たりの純資産 | 1933.56円 |
| 1株当たりの純利益(連結) | 195.93円 |
| 決算時期 | 3月 |
| 配当金 | 79円 |
| 配当性向 | 54.99% |
| 株価収益率(PER) | 12.99倍 |
| 自己資本利益率(ROE)(連結) | 10.24% |
| 営業活動によるCF | 1192億円 |
| 投資活動によるCF | ▲615億円 |
| 財務活動によるCF | ▲612億円 |
| 研究開発費※1 | 86.83億円 |
| 設備投資額※1 | 702.74億円 |
| 販売費および一般管理費※1 | 258.94億円 |
| 株主資本比率※2 | 46.9% |
| 有利子負債残高(連結)※3 | 883.82億円 |
経営方針
| 1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。(1) 経営理念および行動準則 積水化学グループは、経営に対する理念を体系化している。企業活動の根底にある考え方や方針を示す「社是」、社是をうけて中長期で当社グループが目指す姿を示した「グループビジョン」、グループビジョンを実現していくための具体的な「経営戦略」により構成されている。 ①社是「3S精神」 当社の社章は、創業当時の社名「積水産業」の頭文字の「S」3つを化学記号ベンゼン環の中に配置して、「水」という文字をかたどったものである。1959年11月、当社は、このマークに「3S精神」という明確な定義づけを行い、社是として制定した。 「企業活動を通じて社会的価値を創造する(Service)」「積水を千仞の谿に決するスピードをもって市場を変革する(Speed)」「際立つ技術と品質で社会からの信頼を獲得する(Superiority)」の3S精神は、積水化学グループの理念体系の根幹をなすものであり、約2万7千名の全社員の間で、しっかりと共有されている。<社是「3S精神」>・Service :企業活動を通じて社会的価値を創造する・Speed :積水を千仞の谿に決するスピードをもって市場を変革する・Superiority:際立つ技術と品質で社会からの信頼を獲得する ②グループビジョン 積水化学グループは、ステークホルダーの期待に応え、社会的価値を創造し、事業を通して社会に貢献することを目指している。 地球規模での人口増加や気候変動、先進国を中心とする高齢化、都市基盤の老朽化などに加え、これらすべてに関連する資源エネルギー問題がこれまで以上に喫緊な社会的課題になりつつある中、グループがこれまで蓄積してきた「住・社会のインフラ創造」と「ケミカルソリューション」の分野に関する経験・知見を活用して、これらの社会課題の解決に資する価値を創造し続けることを目指している。<グループビジョン>積水化学グループは、際立つ技術と品質により、「住・社会のインフラ創造」と「ケミカルソリューション」のフロンティアを開拓し続け、世界のひとびとのくらしと地球環境の向上に貢献します。 ③積水化学グループ企業行動指針 積水化学グループは、グループの役員・従業員が従うべき行動指針である「積水化学グループ企業行動指針」を定め、日々の事業活動を通じて社会的信頼を高め、より一層魅力ある会社を目指している。<企業行動指針>1 社会の発展に役立つ事業活動を行う。2 個人の能力を最大限に発揮し、活力ある組織をつくる。3 お客様・取引先・株主・地域など広く社会から信頼される企業をめざす。4 あらゆる企業活動において法およびその精神を遵守し、誠実に行動する。5 よき企業市民として、サステナブルな視点で地球環境問題と社会貢献に取り組む。 (2) グループビジョンを実現するための経営戦略 積水化学グループは、社是「3S精神」の下、グループビジョンに掲げる「住・社会のインフラ創造」と「ケミカルソリューション」を両輪として成長していくため、長期ビジョン「Vision 2030」、ならびに2023年度から2025年度までの3か年を対象期間とした中期経営計画「Drive 2.0」を策定し、以下の取り組みを推進している。 ①長期ビジョン「Vision 2030」 長期ビジョン「Vision 2030」では、積水化学グループがイノベーションを起こし続けることにより、「サステナブルな社会の実現に向けてLIFEの基盤を支え『未来につづく安心』を創造していく」という強い意志を込めたビジョンステートメント「Innovation for the Earth」を掲げている。レジデンシャル(住まい)、アドバンストライフライン(社会インフラ)、イノベーティブモビリティ(エレキ/移動体)、ライフサイエンス(健康・医療)の4つの事業領域を設定し、「ESG経営を中心においた革新と創造」を戦略の軸にして現有事業の拡大と新領域への挑戦に取り組み、2030年の業容倍増を狙う。<ESG経営> 積水化学グループの「ESG経営」では、「サステナブルな社会の実現」と「当社グループの持続的な成長」の両立の実現を目指し、その鍵となる以下の3つのステップをステークホルダーとともに取り組んでいる。 イ)環境・CS品質・人材の「3つの際立ち」と「ガバナンス」の磨き上げ ロ)3つのアプローチ(量を増やす・質を高める・持続的に提供する)で社会課題解決を加速 ハ)4つの事業領域で「未来につづく安心」という価値の創出・拡大 このESG経営を加速するため、当社グループ主要施策について中長期目標を定めるとともに、今中期経営計画ではESG強化費550億円(設備投資+費用)を設定し、重大インシデントにつながるリスク軽減に向けた取り組みやDX(デジタル変革)・人材・環境など経営基盤の強化を推進する。 ②中期経営計画「Drive 2.0」<中期経営計画「Drive 2.0」の全体像> 長期ビジョンの第2フェーズとなる中期経営計画「Drive 2.0」では、積水化学グループの業容倍増に向け、“持続的成長”と“仕込み充実”により、長期ビジョンの実現を目指すことを基本方針とし、①戦略的創造、②現有事業強化、③ESG経営基盤強化の3つの基本戦略に取り組み、企業価値の向上を推進する。 <中期経営計画の数値目標> 2025年度目標中期経営計画中期増分売上高14,100億円+1,674億円営業利益(率)1,150億円(8.2%)+233億円(+0.8%)親会社株主に帰属する当期純利益820億円+127億円ROIC(投下資本利益率)8.5%+0.9%ROE(自己資本利益率)11.0%+1.0% 海外売上高(比率)4,800億円(34%)+1,049億円(+4%)EBITDA(利払い前・税引前・減価償却前利益)1,750億円+329億円 <基本戦略> 中期経営計画「Drive 2.0」の基本戦略は、ESG経営を実践し持続的に企業価値を向上させていくために、長期ビジョンの第2フェーズとして①戦略的創造、②現有事業強化、③ESG経営基盤強化の3つに取り組むこと、それらを牽引するドライバーとしてサステナビリティ貢献製品の創出と拡大を加速させることにある。 イ)戦略的創造(Strategic Innovation) 新事業領域の創出を目指した仕込みの具体化 ロ)現有事業強化(Organic Growth) 現有事業の着実な成長とポートフォリオの磨き上げ ハ)ESG経営基盤強化(Strengthen Sustainability) 持続的成長と仕込み充実に資するESGマネジメント強化 <投資・財務戦略> 中期経営計画「Drive 2.0」の3年間に獲得するキャッシュに加え、適切かつ機動的な資金調達を行うため、投資枠6,000億円を設定する。設備投資枠(戦略投資+通常投資)、M&A投資枠としてそれぞれ3,000億円を設定し、市場開拓に伴う増産投資や、M&Aによる技術やノウハウ、グローバルの販路獲得などに活用する。また、環境負荷低減、人的資本投資、デジタル変革など長期的に資本コストを抑制し、企業価値向上に寄与する取り組みを実行するために、ESG強化費550億円(設備投資+費用)を設定している。 <株主還元> 中期経営計画「Drive 2.0」では、株主の皆様への「剰余金の配当等に関する基本方針」の内容を見直し、株主還元のコミットを強化・明確化した。連結配当性向40%以上、総還元性向50%以上(D/Eレシオ(負債資本倍率)が0.5以下の場合)としつつ、DOE(自己資本配当率)3%以上を確保し、業績に応じ、かつ安定的な配当政策を実施する。 ③気候変動課題への取り組み 当社グループは、気候変動は大きな社会課題であると同時に、当社グループにとって大きなリスクであると認識し、その解決に積極的に取り組んできた。2018年、2℃目標ベースのGHG(Greenhouse Gas:二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガス)削減ロードマップをベースに化学業界初となるSBT認証(注)を取得したが、2022年にはマイルストーンの前倒し達成を受け、1.5℃目標ベースのロードマップへと見直し、SBT認証を再取得した。この目標とは2030年にGHG排出量削減率についてはScope1+2を2019年度比で50%減、Scope3を2019年度比30%減とするものである。これまでは老朽設備更新の促進などの「エネルギー消費革新」、購入電力の再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)転換や自家消費型太陽光発電設備の導入などの「エネルギー調達革新」を進めてきた。 現在は、燃料使用設備の電化や低炭素燃料への転換の促進、さらには「生産プロセス革新」による燃料由来GHG排出量の削減という技術的難易度の高い取り組みも進めており、中長期のGHG排出量削減目標の達成を目指す。(注)SBT(Science Based Targets)認証:企業が定めた温室効果ガス削減目標が、長期的な気候変動対策への貢献と科学的に整合していると、国連グローバル コンパクトをはじめとする共同イニシアチブにより認証されたもの。(注)1.Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス) 2.Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出 3.Scope3:Scope1、Scope2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出) 2023年度から開始した中期計画において、最終年度である2025年度は以下の目標を目指して取り組みを進めている。脱炭素化 GHG排出量削減率(Scope1+2) ▲33%(基準年2019年度) 購入電力の再エネ比率 70% 2024年度のGHG排出量の削減率については、生産量減少と電力の再エネ転換が進んだ。グループ全体における購入電力の再エネ比率は計画通りに進捗している。 ④資源循環の実現に向けた対応 当社グループは2050年にサーキュラーエコノミーを実現し、持続可能な社会を目指す。この長期ゴール実現のために2020年度に下記の資源循環方針を定めた。 イ)資源循環に関するイノベーションを推進する ロ)事業活動で使用する非化石由来および再生材料の使用を拡大する ハ)ライフサイクルにおいて排出される廃棄物においてはマテリアルへの再資源化を最大化する 2023年度から開始した中期計画において、最終年度である2025年度は以下の目標を目指して取り組みを進めている。 再資源化の促進 廃プラスチックのマテリアルリサイクル率(国内)65% 2024年度は、工場から排出される廃プラスチックに対して、既存技術の活用によるマテリアルリサイクルの水平展開に加え、難リサイクル材に対しての新しいリサイクル技術の検討を進めた。今後は実装に向けて検討を進める。 更に、真のサーキュラーエコノミーの実現をめざし、使用する原料について、再生可能もしくはバイオマス由来の原料など循環可能な資源に転換する取り組みも加速する。 ⑤サステナビリティ貢献製品による「持続可能な開発目標(SDGs)」への貢献 気候変動などの社会課題が深刻化し、企業に対しては持続可能な社会の実現への貢献を求める声が高まっている。当社グループにおいても、さまざまな製品や事業を通じて、2030年までに世界が成し遂げるべき「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた企業活動を推進している。 なかでも、自動車向け遮音・遮熱中間膜や太陽光発電システム搭載住宅、管路更生SPR工法といった、自然環境および社会環境における課題解決への貢献度が高い製品をサステナビリティ貢献製品と認定し、連結売上高に占めるサステナビリティ貢献製品比率を高めている。 「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え“未来につづく安心”を創造する」企業として、サステナビリティ貢献製品の創出と市場における拡大を通じ、SDGsをはじめとする社会課題解決への貢献と企業としての更なる成長を目指す。”未来につづく安心“を創造する今後のサステナビリティ貢献製品としては、フィルム型のぺロブスカイト太陽電池やCO2固定化技術、バイオリファイナリー技術などがあり、社会実装をめざし、実証・スケールアップなどを行っている段階である。 ⑥人的資本経営の取り組み 当社は人材理念に「従業員は社会からお預かりした貴重な財産である」と定め、人的資本を企業価値向上の源泉と位置づけている。長期ビジョンの実現、ならびに全員が挑戦したくなる活力ある会社の実現に向け、今中期は「挑戦する風土の醸成」「適所適材の実現」「ダイバーシティの実現」を人事戦略に掲げている。役割軸の人事制度や挑戦の促進など、人材マネジメントの転換に向けて各種施策を展開している。なお、従業員のキャリア拡大への投資、ならびにグループ各社の人員確保(労働条件の改善、人員の補強、働く環境の整備)として、3年で120億円を人的資本に投資することとしている。 イ)挑戦する風土の醸成重点KPI:挑戦行動発現度。“挑戦の場づくり”としては、人材公募などを通じてチャレンジ機会を提供するとともに、“挑戦の後押し”としては、挑戦風土の醸成やキャリア自律を促進している。ロ)適所適材の実現重点KPI:後継者候補準備率。“ビジネスリーダーの育成”としては、全社をあげて後継者候補の認定・登用および計画的育成に取り組むとともに、“プロ人材の確保”としては、高度専門人材の確保および事業ニーズに即したリスキルを実施している。ハ)ダイバーシティの実現重点KPI:定着率。“多様な人材の活躍”としては、多様な人材の雇用と定着促進、DEIの推進および両立支援、“個と職場の活力を高める環境”としては、働き方改革ならびに健康経営を推進している。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題2025年度目標連結売上高 13,645億円親会社株主に帰属する当期純利益 820億円連結営業利益 1,150億円ROE(自己資本利益率) 10.0% 2025年度は、中期経営計画「Drive 2.0」の最終年度として、様々な市況の変化や低迷にあっても、中期経営計画達成を狙うところまで着実に成長を継続していく。 市況については不透明ながら2024年度並みと見込んでいる。引き続き社会課題解決に資する高付加価値事業・製品販売の拡大、スプレッドの維持に努め、全てのセグメントで増収・増益、全社での、過去最高売上高更新、中期計画通りの営業利益、各段階利益の過去最高益更新を目指す。 <住宅カンパニー> 2025年度は、新築住宅事業での高価格帯商品拡販による棟単価上昇の効果、またリフォーム、レジデンシャル(不動産、まちづくり)事業の売上拡大により、増収・増益の計画である。 新築住宅事業では、都市部での受注回復、棟単価上昇を中心に、増収の見通しである。引き続き、戸建請負、集合住宅など高価格帯商品の受注拡大を図るとともに、各エリアのニーズに応じた商品開発や販売戦略を推進し、受注金額の伸長を図る。 リフォーム事業では、営業体制強化、定期診断の充実化を継続し、受注拡大に注力する。 レジデンシャル事業では、不動産事業は、管理戸数増大による賃貸事業の拡大、仲介や買取再販など流通事業の拡大に注力する。まちづくり事業は、新規案件確保に注力し、持続的な売上増大を図る。 <環境・ライフラインカンパニー> 2025年度は、国内の住宅・非住宅建築市況は当期並みに推移し、設備投資需要は下期に向け拡大していくと想 定している。総コストの上昇傾向は継続するものの、人手不足やインフラ老朽化などの社会課題解決に資する重 点拡大製品の拡販と海外売上の拡大、新値の定着でカバーし、増収・増益の計画である。 パイプ・システムズ分野では、引き続き重点拡大製品の拡販、下期より回復が見込まれるプラント設備投資需要の着実な獲得、塩素化塩ビ(CPVC)樹脂の新製品の拡販に注力する。 住・インフラ複合材分野では、耐火・不燃材料、介護用製品、大型高排水システムなどの拡販に注力する。また合成木材(FFU)は、欧州を中心に鉄道まくらぎ用途の採用を加速させる。 インフラ・リニューアル分野では、管路更生は、国内下水道の全国重点調査を受けて発現する物件の獲得、海外での施工パートナー連携による受注拡大、給水用パネルタンクの販売強化などにより売上拡大を図る。 <高機能プラスチックスカンパニー> 2025年度は、グローバル市況は不透明ながら、すべての分野で売上拡大を図り、増収・増益、3期連続の最高益更新の計画である。また、米国の関税政策や為替の変動を注視し、販売価格への反映やアロケーション推進などの対策を速やかに実施し、影響の最小化を図っていく。 エレクトロニクス分野では、スマートフォン市況については当期をやや上回って推移し、大型パネル需要も堅調であると想定する。引き続き高性能半導体向けを中心とした非液晶分野での拡販を加速させ、増収を図る。 モビリティ分野では、ヘッドアップディスプレイ用を中心とした新高機能中間膜の拡販を推進するとともに、航空機需要の一定の回復を見込み、増収を図る。 インダストリアル分野では、売値の維持に努めるとともに、成長領域に定めている施工省力化製品や環境対応製品の拡販を継続し、増収を図る。 <メディカル事業> 2025年度は、検査事業では、国内および中国での凝固機器のラインナップの拡充、新規顧客の獲得を推進し、医療事業では、引き続き新規受注の獲得に注力し、増収・増益および2期連続の最高益更新の計画である。(4) 株主との建設的な対話に関する基本方針 持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、株主との対話を行うことは極めて重要である。当社は、社長および経営戦略部担当取締役を中心に、株主総会はもとより四半期毎の決算説明会や国内外の投資家面談などを積極的に行い、株主との建設的な対話に努めている。 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向け、株主との建設的な対話に関して、以下の基本方針を定めている。①中長期的経営戦略の立案およびIRを統括する経営戦略部担当取締役を責任者と定め、投資家との間で建設的な対話を実現するための体制整備・取り組みを行う。②経営戦略部担当取締役は、各カンパニー、経営管理部、法務部、コーポレートコミュニケーション部、その他関係部署を中心に、インサイダー情報の漏洩に留意しつつ、対話を補助する部門間での情報共有を確実に行うなど有機的な連携を確保する。③株主との建設的な対話を促進するため、株主構造の把握に努め、また対話の手段として、以下の取り組みを実施し、対話の充実に努める。 イ)社長や経営戦略部担当取締役などによる四半期毎の決算説明会の実施 ロ)国内外投資家との個別面談の実施 ハ)株主・投資家向け事業説明会などの適宜実施 ニ)当社ウェブサイトにおける国内外投資家へ向けた情報開示の充実(統合報告書、決算説明会資料、音声など開催模様含む) ホ)当社ウェブサイトにおける意見投稿機会の確保④経営戦略部担当取締役は「企業情報開示規則」に則り、対話によって得られた投資家の意見などを取りまとめ、適時適切に取締役会などで共有し、経営に活かす。⑤「企業情報開示規則」および「インサイダー取引規制規則」に則り、情報管理を強化していく。株主との対話においても細心の注意を払う。 |
経営者による財政状態の説明
| 4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりである。① 財政状態及び経営成績の状況 2024年度は積水化学グループの長期ビジョン「Vision 2030」に基づき策定した、中期経営計画「Drive 2.0」の2年目として、国内の新築住宅市況が低迷し、自動車生産、スマートフォン出荷などグローバル市況も低調に推移した。 そのような環境のもと、高付加価値品の販売拡大に加え、為替の効果もあり、売上高は過去最高を更新した。 また、高付加価値品の販売拡大、スプレッドの確保に加え、固定費の抑制に努めるとともに、為替の効果もあり、全てのセグメントで増益となり、全社での営業利益は100,000百万円超えを達成し、各段階利益は過去最高益を更新した。 その結果、売上高は前連結会計年度比3.3%増の1,297,754百万円、営業利益は14.4%増の107,951百万円、経常利益は4.8%増の110,958百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は5.1%増の81,925百万円となった。 セグメントごとの経営成績は次のとおりである。 イ)住宅事業 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比1.1%減の524,010百万円、営業利益は前連結会計年度比13.6%増の31,498百万円となった。当連結会計年度は、リフォーム事業および不動産事業の売上は伸長したが、新築住宅事業において売上棟数が前期を下回ったことで、売上高は前期をやや下回り、減収となった。また、営業利益は新築住宅事業における収益性強化策の効果が発現するとともにリフォーム事業が順調に拡大し、増益となった。 施策面については、引き続き新築住宅、リフォーム、まちづくりの各事業でスマート&レジリエンスの訴求を図った。新築住宅事業では、エリア別商品戦略強化やデザイン向上を図るなどマーケティング活動強化に注力した。 新築住宅事業の受注は、物価上昇の影響により地方部での需要回復が鈍く、棟数は前期をやや下回ったものの、都市部での需要は比較的堅調に推移し、受注金額は前期を上回った。 リフォーム事業の受注は、営業体制強化、定期診断の継続、断熱リフォームを軸とした改装などの拡販により、前期を上回った。 ロ)環境・ライフライン事業 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比2.4%増の240,492百万円、営業利益は前連結会計年度比3.7%増の22,958百万円となった。当連結会計年度は、国内の住宅・非住宅建築市況が低調であったことに加え、第4四半期に工事遅延などによる荷動きの悪化があったものの、売値改善、重点拡大製品の販売伸長により、売上高は増収、営業利益は3期連続で過去最高益を更新し、増収増益となった。 パイプ・システムズ分野では、国内の住宅向け非住宅向けとも需要は低調で、塩素化塩ビ(CPVC)樹脂はインド市場の低迷の影響を受けたが、売値の改善、重点拡大製品の拡販などにより、売上高は前期を上回った。 住・インフラ複合材分野では、耐火・不燃材料などの重点拡大製品の拡販、欧州を中心に合成木材(FFU)の鉄道まくら木用途の受注が進み、売上高は前期を上回った。 インフラ・リニューアル分野では、管路更生が国内外で工事遅延などの影響を受けるも、給水用パネルタンク需要は堅調に推移し、売上高は前期を上回った。 ハ)高機能プラスチックス事業 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比8.3%増の447,354百万円、営業利益は前連結会計年度比20.2%増の61,235百万円となった。当連結会計年度は、グローバル市況の低迷が継続したが、高機能品の販売が拡大するとともに、為替の効果もあり、売上高は増収、営業利益は大幅な増益となり、過去最高益を更新した。 エレクトロニクス分野では、半導体関連の需要が回復し新規需要獲得も順調に進捗したことにより、売上高は前期を上回った。 モビリティ分野では、一部の航空機関連の需要低迷や自動車生産停滞の影響があったものの、新高機能中間膜(ヘッドアップディスプレイ用、遮熱、カラー・デザイン)の拡販が着実に進捗し、売上高は前期を上回った。 インダストリアル分野では、欧州の建築・消費財需要は想定を下回るも、売値の改善が進捗、フォーム材、テープなどの省力化・環境貢献製品の拡販も寄与し、売上高は前期を上回った。 ニ)メディカル事業 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比7.1%増の99,175百万円、営業利益は前連結会計年度比16.8%増の12,788百万円となった。当連結会計年度は、免疫項目を中心とした国内検査需要の確実な取り込みや、米国での感染症検査キット拡販に注力、医療事業における主要原薬、創薬支援の受注も堅調に推移したことにより、増収増益となり、過去最高益を更新した。 ホ)その他事業 当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比4.1%増の7,553百万円、営業損失は前連結会計年度比767百万円増の11,589百万円となった。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より5,471百万円減少し、当連結会計年度末には120,895百万円となった。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次のとおりである。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動の結果増加した資金は119,231百万円(前連結会計年度は106,632百万円の増加)となった。これは、主に税金等調整前当期純利益119,973百万円、減価償却費52,361百万円、前受金の増加額12,159百万円等の増加要因が、法人税等の支払額41,902百万円、棚卸資産の増加額16,407百万円等の減少要因を上回ったためである。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動の結果減少した資金は61,508百万円(前連結会計年度は18,515百万円の減少)となった。これは、主に重点及び成長分野を中心とした有形固定資産の取得による支出58,104百万円、無形固定資産の取得による支出12,213百万円等の減少要因が、投資有価証券の売却及び償還による収入16,134百万円等の増加要因を上回ったためである。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動の結果減少した資金は61,200百万円(前連結会計年度は53,023百万円の減少)となった。これは、配当金の支払額32,936百万円(非支配株主への配当金の支払額を含む)、長期借入金の返済による支出10,069百万円、自己株式の取得による支出8,922百万円等があったためである。 ③ 生産、受注及び販売の状況イ)生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)住宅535,717△ 0.4環境・ライフライン239,8921.5高機能プラスチックス454,2749.2メディカル105,4355.9報告セグメント計1,335,3183.5その他6,172△ 24.8合計1,341,4913.3 (注)金額は販売価格による概算値であり、セグメント間の内部振替前の数値によっている。 ロ)受注状況 当連結会計年度における住宅事業の受注状況を示すと、次のとおりである。なお、住宅事業を除くセグメントで取扱う製品については、主として見込生産を行っている。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)住宅455,6025.1180,99830.0 ハ)販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。セグメントの名称金額(百万円)前期比(%)住宅523,912△ 1.0環境・ライフライン227,4012.5高機能プラスチックス442,3668.5メディカル99,1757.1報告セグメント計1,292,8563.3その他4,8975.2合計1,297,7543.3 (注)セグメント間の取引については相殺消去している。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 (財政状態) 当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末から7,542百万円増加し、1,330,786百万円となった。イ)資産 流動資産については、前連結会計年度末より17,540百万円増加し、703,104百万円となった。主な要因は現金及び預金が4,013百万円、棚卸資産が15,586百万円増加した一方、営業債権が合計で6,192百万円減少したためである。 また、固定資産については、9,997百万円減少し、627,681百万円となった。ロ)負債 前受金が12,121百万円増加した一方、短期借入金が9,229百万円、未払法人税等が8,216百万円、支払手形、電子記録債務、買掛金の仕入債務が306百万円減少したことなどにより負債合計が6,898百万円減少し、495,420百万円となった。ハ)純資産 当連結会計年度末の純資産は14,441百万円増加し、835,366百万円となった。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上81,925百万円、配当金の支払31,964百万円等の増減による利益剰余金42,854百万円の増加と、その他有価証券評価差額金14,307百万円、為替換算調整勘定5,666百万円、資本剰余金3,553百万円及び退職給付に係る調整累計額2,920百万円の減少、自己株式の取得8,922百万円による減少である。 (経営成績)イ)売上高及び営業利益 当連結会計年度の売上高は1,297,754百万円(前連結会計年度比+3.3%、41,215百万円増)となった。 また、当連結会計年度の営業利益は107,951百万円(前連結会計年度比+14.4%、13,551百万円増)となった。 なお、売上高及び営業利益の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載している。ロ)営業外損益 営業外収益については、為替差益が6,958百万円、持分法による投資利益が843百万円減少したことなどにより、前連結会計年度と比較して6,049百万円減少した。営業外費用については、固定資産圧縮損が1,500百万円、持分法による投資損失が1,092百万円増加したことなどにより、前連結会計年度と比較して2,464百万円増加した。ハ)特別損益 特別利益については、投資有価証券売却益14,567百万円を計上した。 特別損失については、減損損失2,788百万円、固定資産除売却損2,251百万円、投資有価証券評価損512百万円の合計5,552百万円を計上した。 固定資産除売却損の内訳については「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) [連結財務諸表]の[注記事項](連結損益計算書関係)」に記載のとおりである。ニ)親会社株主に帰属する当期純利益 以上の結果、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて8,494百万円増加し、119,973百万円となった。税金費用と非支配株主に帰属する当期純利益を控除した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は81,925百万円となった。② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に含めて記載している。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、中期経営計画において、「負債も活用し、積極的に成長を志向する」ことを基本方針としており、資金調達については、内部資金を活用すると共に、必要に応じて借入・社債発行等による外部調達を行うこととしている。なお、外部調達に関しては、運転資金については借入金またはコマーシャル・ペーパーで、生産設備・M&A等の長期資金需要には長期借入金または普通社債の発行で調達している。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5[経理の状況]1[連結財務諸表等](1) [連結財務諸表]の[注記事項](重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。 |
※本記事は「積水化学工業株式会社」の令和7年3月期の有価証券報告書を参考に作成しています。(データが欠損した場合は最新の有価証券報告書より以前に提出された前年度等の有価証券報告書の値を使用することがあります)
※1.値が「ー」の場合は、XBRLから該当項目のタグが検出されなかったものを示しています。 一部企業では当該費用が他の費用区分(販管費・原価など)に含まれている場合や、報告書には記載されていてもXBRLタグ未設定のため抽出できていない可能性があります。
※2. 株主資本比率の計算式:株主資本比率 = 株主資本 ÷ (株主資本 + 負債) × 100
※3. 有利子負債残高の計算式:有利子負債残高 = 短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + リース債務(流動+固定) + コマーシャル・ペーパー
連結財務指標と単体財務指標の違いについて
連結財務指標とは
連結財務指標は、親会社とその子会社・関連会社を含めた企業グループ全体の経営成績や財務状況を示すものです。グループ内の取引は相殺され、外部との取引のみが反映されます。
単体財務指標とは
単体財務指標は、親会社単独の経営成績や財務状況を示すものです。子会社との取引も含まれるため、企業グループ全体の実態とは異なる場合があります。
本記事での扱い
本ブログでは、可能な限り連結財務指標を掲載しています。これは企業グループ全体の実力をより正確に反映するためです。ただし、企業によっては連結情報が開示されていない場合もあるため、その際は単体財務指標を代替として使用しています。
この記事についてのご注意
本記事のデータは、EDINETに提出された有価証券報告書より、機械的に情報を抽出・整理して掲載しています。 数値や記述に誤りを発見された場合は、恐れ入りますが「お問い合わせ」よりご指摘いただけますと幸いです。 内容の修正にはお時間をいただく場合がございますので、予めご了承ください。
報告書の全文はこちら:EDINET(金融庁)


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