九州電力株式会社の基本情報

会社名九州電力株式会社
業種電気・ガス業
従業員数連21173名 単4446名
従業員平均年齢41.3歳
従業員平均勤続年数21.1年
平均年収8068484円
1株当たりの純資産1685.7円
1株当たりの純利益(連結)260.14円
決算時期3月
配当金50円
配当性向27%
株価収益率(PER)5.02倍
自己資本利益率(ROE)(連結)13.6%
営業活動によるCF4318億円
投資活動によるCF▲3588億円
財務活動によるCF▲913億円
研究開発費※14.56億円
設備投資額※1274.61億円
販売費および一般管理費※1-円
株主資本比率※212.7%
有利子負債残高(連結)※333629.54億円
※「▲」はマイナス(赤字)を示す記号です。
経営方針
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループは、「ずっと先まで、明るくしたい。」をブランド・メッセージとする「九電グループの思い」のもと、「低廉で良質なエネルギーをお客さまにお届けすることを通じて、お客さまや地域社会の生活や経済活動を支える」ことを使命に、事業活動を進めている。 1 経営環境 世界情勢が不安定な状況が続く一方で、データセンターや半導体関連産業による電力需要の増加が見込まれるなど、人々の生活や社会経済活動を支える電力を安定的に供給することの重要性がこれまで以上に高まっている。また、世界的な脱炭素の潮流のなかで、当社グループは、2025年2月に閣議決定された「第7次エネルギー基本計画」や「GX(グリーントランスフォーメーション)2040ビジョン」の方向性も踏まえ、日本政府の方針である「2050年カーボンニュートラル」の達成に向け、エネルギー事業者としての積極的な貢献が期待されている。加えて、生成AI等のデジタル技術の急速な進展や、少子高齢化による労働力人口の減少、仕事に対する価値観の多様化など、現在の経営環境は大きな転換期にある。 2 中長期的な経営戦略 当社グループは、事業を通じて「社会価値」と「経済価値」の双方を創出し、サステナブルな社会への貢献と九電グループの企業価値の向上を実現するサステナビリティ経営を推進している。経営環境が大きく変化するなかにおいても、九電グループが地域とともに持続的な成長を続けるために、2025年5月、中長期的に目指す経営の方向性として「九電グループ経営ビジョン2035」を策定した。今後、「九電グループ経営ビジョン2035」と「九電グループ カーボンニュートラルビジョン2050」のもと、ROIC経営の推進、カーボンニュートラルの実現や人的資本経営推進などの取組みをグループ一体となって進めていく。また、「九電グループ経営ビジョン2035」で掲げる「ありたい姿の実現に向けたグループ重点戦略」を、社会と当社グループのサステナビリティを実現していくうえでの経営上の重要課題(マテリアリティ)と位置づけ、その解決に向けた取組みを中期経営計画に反映させることで、マテリアリティ解決に向けた取組みの着実な推進を図り、持続可能な社会と九電グループの中長期的な成長の両立に繋げていく。(図1、2) [図1 マテリアリティ(サステナビリティ実現に向けた経営上の重要課題)] [図2 サステナビリティに係る理念等の体系] [九電グループ経営ビジョン2035(2025年5月策定)]九電グループとしての目指すべき方向性を「2035年のありたい姿」として定義し、その実現に向けた2030年・2035年における財務面・環境面・人材面の指標を経営目標として設定している。(図3)[図3 九電グループ経営ビジョン2035] 〇 2035年のありたい姿 〇 経営目標(2030年度、2035年度) [九電グループ カーボンニュートラルビジョン2050(2021年4月策定、2025年5月更新)]日本の脱炭素をリードする企業グループとなることを目指した「九電グループ カーボンニュートラルビジョン2050」において、「電源の低・脱炭素化」と「電化の推進」に取り組む方針を定め、2050年のカーボンニュートラル実現に向けたロードマップを開示している。(図4)2050年のサプライチェーン温室効果ガス(GHG)排出量の「実質ゼロ」に挑戦するとともに、九州の電化率向上への貢献などにより、社会のGHG排出削減に大きく貢献していくことで、当社グループの事業活動全体の「カーボンマイナス」を2050年よりできるだけ早期に実現していく。(図5) [図4 カーボンニュートラルの実現に向けたロードマップ] [図5 カーボンマイナスのイメージ] 3 中長期的な経営戦略の実現に向けたグループ重点戦略 Ⅰ カーボンマイナスへの挑戦 電化の進展、半導体工場・データセンターの新設により電力需要は大きく増加し、低・脱炭素の電気に対する期待は今後ますます高まっていく。 九電グループは、電気事業をはじめとする各事業のサプライチェーン温室効果ガス(GHG)排出量を極力抑制し、加えて社会全体のGHG排出削減へ貢献し、社会の期待に応えていく。これにより、「GHG排出量」<「GHG排出削減貢献量」のカーボンマイナスを2050年よりできるだけ早期に実現する。 Ⅱ 多様なニーズを叶えるソリューション進化 お客さまの事業・生活の「低・脱炭素化」「効率化・最適化」「強靭化」に役立つソリューションを、更に強化・充実していく。各事業領域でプラットフォーム型ビジネスを展開し、他事業者の商品・サービスも取扱うことでソリューションの提供領域を拡大する。これにより、新たな技術・ビジネスの創出に資するデータや、お客さまのニーズ把握に資する顧客情報を蓄積していく。 将来的には、上記データを事業横断的に活用し、ソリューションを更に高度化させていく。加えて、お客さまの潜在ニーズを把握し、お客さまニーズにマッチしたソリューションを提供し、「快適で、そして環境にやさしい」社会の実現に貢献していく。 Ⅲ 地域共創による価値創造と成長 九州の地場企業として、地域ニーズ・課題の把握・解決に向け、幅広い専門力(エネルギー、ICT、都市開発等)と地域とのネットワーク・信頼関係をベースに、地域共創ビジネスを推進する。また、環境性の高い電気等の九州の強みを活かし、海外も含めデータセンターや半導体産業をはじめとした企業の誘致を推進する。 地域社会の発展と暮らしの充実を図り、エネルギー需要やサービス機会を増大させることにより、九電グループの成長につなげていく。そして、地域共創の取組みを更に充実していくことで、地域とともに持続的に成長していく。 Ⅳ 価値創出に向けた人的資本経営 少子高齢化による労働力人口の減少や、働き手の価値観の多様化が進展するなかでも、経営ビジョンを実現するため、各事業に必要な多様な強みを有する人材の獲得・育成など、DE&Iを推進していく。 また、従業員のチャレンジ意欲を喚起し、自律的に能力を磨き、活かし、活躍していくためのキャリア形成支援の強化を図るとともに、個人の思いを起点に価値創出につなげる組織マネジメントへの進化に取り組む。 これらの基盤である安全を最優先とした事業運営など、従業員が安心して働くための環境整備も更に進め、従業員エンゲージメント及び生産性を高め、人と組織が共に成長し、持続的な価値創出につなげる人的資本経営を推進していく。 Ⅴ 企業変革をリードするDX推進 顧客ニーズの多様化や働き手不足を背景に、AIなどの技術革新を活用した変革が求められていることを踏まえ、九電グループ一体でデジタル技術を最大限活用し、生産性向上や業務プロセスの効率化・高度化・自動化を推進していく。 Ⅵ 革新と成長を支えるガバナンス強化 各事業部門がROICを意識した事業運営を行うとともに、グループ大で経営資源配分を定期的に見直すことで、事業ポートフォリオ管理を高度化し、長期的な企業価値向上を実現する。さらに、スピーディな事業領域拡大・新たな知見の獲得に向け、これまで以上に他事業者とのアライアンス・M&Aを積極的に推進していく。 その他、コーポレート・ガバナンスの充実や、安全と健康、コンプライアンス経営の推進、リスクマネジメントシステムの強化を図っていく。 当社グループとしては、これらの取組みを通じて、ステークホルダーの皆さまへの価値提供を果たしていく。(文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したもの)
経営者による財政状態の説明
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度のわが国経済は、個人消費や設備投資を中心に緩やかに回復している。九州経済も、雇用・所得環境が改善し個人消費が堅調に推移するなか、設備投資は高水準で推移し、緩やかに回復している。当社グループにおいては、「九電グループ経営ビジョン2030」の実現に向け、国内電気事業において、事業活動全般にわたる徹底した効率化や収益拡大を目指すとともに、再エネ事業・海外事業・ICTサービス事業・都市開発事業などの成長事業においても、更なる成長軌道に乗せるための様々な戦略を実行に移してきた。また、安全性の確保を前提とした原子力の最大限の活用などによる「電源の低・脱炭素化」や「電化の推進」など、カーボンニュートラルの実現に向けた取組みにもグループ一体となって取り組んできた。当連結会計年度の業績については、猛暑や厳冬に伴う冷暖房需要等による小売販売電力量などの増加はあったものの、燃料費調整の期ずれ影響による差益の減少や、卸電力取引価格の変動影響などにより、前連結会計年度に比べ減益となった。当連結会計年度の小売販売電力量については、域内の契約電力が減少したものの、気温が前連結会計年度に比べ夏季は高く冬季は低く推移したことや、域外の契約電力が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ2.9%増の756億kWhとなった。また、卸売販売電力量については、取引所取引の増加などにより51.6%増の254億kWhとなった。この結果、総販売電力量は11.9%増の1,010億kWhとなった。小売・卸売に対する供給面については、原子力をはじめ、火力・揚水等発電設備の総合的な運用等により、また、エリア需給については、調整力電源の運用及び国のルールに基づく再エネ出力制御の実施等により、安定して電力をお届けすることができた。当連結会計年度の連結収支については、収入面では、国内電気事業において、小売販売電力量の増加はあったものの燃料費調整の影響などにより小売販売収入等は減少したが、卸売販売電力量の増加や当連結会計年度から新たに容量確保契約金額を計上したことにより卸売販売収入が増加したことなどから、売上高(営業収益)は前連結会計年度に比べ2,173億円増(+10.2%)の2兆3,568億円、経常収益は2,263億円増(+10.4%)の2兆3,963億円となった。支出面では、国内電気事業において、卸電力市場価格の上昇に加え、他社受電の増加や容量拠出金の計上により購入電力料が増加したことなどから、経常費用は2,698億円増(+14.0%)の2兆2,016億円となった。以上により、経常利益は前連結会計年度に比べ434億円減(△18.3%)の1,946億円、親会社株主に帰属する当期純利益は減損損失や関係会社事業に係る損失を特別損失に計上したことなどから376億円減(△22.6%)の1,287億円となった。 報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。 当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)対前年度増減率(%)金額(百万円)発電・販売事業売 上 高2,008,94510.4経常利益113,712△22.9送配電事業売 上 高747,8977.1経常利益26,612△35.7海外事業売 上 高4,423△23.5経常利益8,86265.7その他エネルギーサービス事業売 上 高334,00011.5経常利益33,921△0.0ICTサービス事業売 上 高137,8864.9経常利益10,56735.4都市開発事業売 上 高28,594△1.4経常利益3,444△10.0 [参考]国内電気事業再掲 当連結会計年度(2024年4月1日から 2025年3月31日まで)対前年度増減率(%)金額(百万円) 国内電気事業売 上 高2,108,00810.3経常利益140,326△25.7 (注) 「発電・販売事業」と「送配電事業」との内部取引消去後の数値を記載している。 ② 資産、負債及び純資産の状況資産は、棚卸資産などの流動資産の減少はあったが、設備投資などにより固定資産が増加したことから、前連結会計年度末に比べ467億円増(+0.8%)の5兆7,740億円となった。負債は、有利子負債や未払税金が減少したことなどから、前連結会計年度末に比べ634億円減(△1.3%)の4兆7,427億円となった。有利子負債残高は、前連結会計年度末に比べ466億円減(△1.2%)の3兆7,188億円となった。純資産は、配当金の支払による減少はあったが、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことなどから、前連結会計年度末に比べ1,102億円増(+12.0%)の1兆312億円となった。この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.8ポイント向上し17.3%となった。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、国内電気事業において、卸売販売収入の増加はあったが、購入電力料支出が増加したことや小売販売収入等が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べ1,542億円収入減(△26.3%)の4,318億円の収入となった。投資活動によるキャッシュ・フローは、投融資による支出の増加などにより、前連結会計年度に比べ145億円支出増(+4.2%)の3,588億円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは、社債発行による収入の増加などにより、前連結会計年度に比べ591億円支出減(△39.3%)の913億円の支出となった。 以上により、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ145億円減少し、3,496億円となった。 (2)生産、受注及び販売の実績当社グループの事業内容は、国内電気事業(発電・販売事業及び送配電事業)が大部分を占め、国内電気事業以外の事業の生産、受注及び販売の状況は、グループ全体からみて重要性が小さい。また、国内電気事業以外の事業については、受注生産形態をとらない業種が多いため、生産及び受注の状況を金額あるいは数量で示すことはしていない。このため、以下では、生産及び販売の状況を、国内電気事業における実績によって示している。 ① 発受電実績 種     別当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)対前年度増減率(%)電力量(百万kWh)発 受 電 電 力 量発電電力量 水力発電電力量 4,8409.1 火力発電電力量 24,348△5.1 原子力発電電力量 30,822△2.7 新エネルギー等発電電力量 1,4423.0 融通・他社受電電力量 47,65039.4 (水力再掲)(1,654)(1.1) (新エネルギー等再掲)(20,461)(6.2) 揚水発電所の揚水用電力量等 △2,3048.9   合     計 106,79812.1 損失電力量等 5,80515.6 総販売電力量 100,99211.9 出水率 100.8%-  (注) 1 百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。   2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。3 発電電力量は、送電端の数値を記載している。4 「新エネルギー等」は、太陽光、風力、バイオマス、廃棄物及び地熱などの総称である。5 揚水発電所の揚水用電力量等は、貯水池運営のための揚水用に使用する電力量及び自己託送の電力量である。6 出水率は、当社の自流式水力発電電力量の1993年度から2022年度までの30か年平均に対する比である。 ② 販売実績 種     別当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)対前年度増減率(%)販売電力量(百万kWh) 小売販売電力量75,6422.9 電灯25,6185.4  電力50,0241.7 卸売販売電力量25,35151.6 総販売電力量100,99211.9料金収入(百万円)小売販売収入1,466,5715.8 電灯料581,72115.6 電力料884,8490.2卸売販売収入419,600107.5合 計1,886,17218.7  (注) 1 販売電力量の百万kWh未満は四捨五入のため、合計の数値が一致しない場合がある。2 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社、九電みらいエナジー株式会社)の合計値(内部取引消去後)を記載している。3 小売販売収入は小売販売電力量、卸売販売収入は卸売販売電力量に対応する料金収入である。4 卸売販売電力量には間接オークションに伴う自己約定を含んでいる。5 電灯料及び電力料には「電気・ガス価格激変緩和対策事業」、「酷暑乗り切り緊急支援」及び「電気・ガス料金負担軽減支援事業」により国が定める値引きの原資として受領する補助金収入は含んでいない。 ③ 資材の状況 石炭、重油、LNGの受払状況 区分当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)期首残高対前年度増減率(%)受入対前年度増減率(%)消費期末残高対前年度増減率(%)発電用対前年度増減率(%)その他対前年度増減率(%)石炭(t)467,143△21.85,200,221△0.75,392,6130.89,380△38.5265,371△43.2重油(kl)24,351△60.1222,2306.9223,6265.757△99.822,898△6.0LNG(t)198,0768.31,601,301△10.71,395,824△11.4233,45614.9170,097△14.1 (注) 当社及び連結子会社(九州電力送配電株式会社)の合計値を記載している。 (3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容ア 売上高(営業収益)及び経常利益売上高(営業収益)は、前連結会計年度に比べ2,173億円増(+10.2%)の2兆3,568億円、経常収益は2,263億円増(+10.4%)の2兆3,963億円となった。一方、経常費用は2,698億円増(+14.0%)の2兆2,016億円となった。以上により、経常利益は434億円減(△18.3%)の1,946億円となった。 報告セグメントの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりである。[発電・販売事業]発電・販売事業は、国内における発電・小売電気事業等を展開している。売上高は、小売販売電力量の増加はあったものの、燃料費調整の影響などにより小売販売収入等が減少したが、卸売販売電力量の増加や容量確保契約金額の計上により卸売販売収入が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ1,891億円増(+10.4%)の2兆89億円となった。経常利益は、売上高の増加はあったものの、燃料費調整の期ずれ影響による差益の減少や、卸電力取引価格の変動影響などにより、338億円減(△22.9%)の1,137億円となった。 [送配電事業]送配電事業は、九州域内における一般送配電事業等を展開している。売上高は、エリア電力需要の増加などにより託送収益が増加したことや、再生可能エネルギー電源からの買取量の増加などにより卸電力市場への卸売販売収入が増加したことなどから、前連結会計年度に比べ494億円増(+7.1%)の7,478億円となった。経常利益は、託送収益は増加したものの、需給調整関連費用が増加したことなどから、147億円減(△35.7%)の266億円となった。 [海外事業]海外事業は、海外における発電・送配電事業等を展開している。売上高は、地熱IPPプロジェクトに係る収入の減少などにより、前連結会計年度に比べ13億円減(△23.5%)の44億円、経常利益は、持分法による投資利益の増加などにより、35億円増(+65.7%)の88億円となった。 [その他エネルギーサービス事業]その他エネルギーサービス事業は、電気設備の建設・保守など電力の安定供給に資する事業、お客さまのエネルギーに関する様々な思いにお応えするため、ガス・LNG販売、石炭販売、再生可能エネルギー事業等を展開している。売上高は、LNG販売の増加やLNG輸送サービス事業に係る取引量の増加及び石炭販売の増加などにより、前連結会計年度に比べ345億円増(+11.5%)の3,340億円、経常利益は、売上原価の増加などもあり、前連結会計年度並みの339億円となった。 [ICTサービス事業]ICTサービス事業は、保有する光ファイバ網やデータセンターなどの情報通信事業基盤や事業ノウハウを活用し、データ通信、光ブロードバンド、電気通信工事・保守、情報システム開発、データセンター事業等を展開している。売上高は、自治体向け情報システム販売の増加や光ブロードバンドサービスの販売拡大などにより、前連結会計年度に比べ64億円増(+4.9%)の1,378億円、経常利益は、光ケーブル整備に関する自治体等からの補助などもあり、27億円増(+35.4%)の105億円となった。 [都市開発事業]都市開発事業は、不動産開発・運営事業、官民連携事業等を展開している。売上高は、オール電化マンション販売の減少などにより、前連結会計年度に比べ4億円減(△1.4%)の285億円、経常利益は3億円減(△10.0%)の34億円となった。 イ 渇水準備金引当又は取崩し 当連結会計年度は、出水率が100.8%と平水(100%)を上回ったことから、将来の渇水による費用増加に備えるため、渇水準備引当金を2億円引き当てた。 ウ 特別損失 当連結会計年度は、減損損失や関係会社事業損失により138億円を特別損失に計上した。 エ 法人税等法人税等は、当連結会計年度の課税所得の減少等に伴う法人税、住民税及び事業税の減少などから、前連結会計年度に比べ66億円減(△11.7%)の500億円となった。 オ 親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ376億円減(△22.6%)の1,287億円となった。1株当たり当期純利益は82.16円減の260.14円となった。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 ア キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載している。 イ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、燃料代などの支払いや設備投資及び投融資、並びに借入金の返済及び社債の償還などに資金を充当している。これらの資金需要に対して、自己資金に加え、社債や借入金により資金調達を行うとともに、一時的な資金需要の変動に対しては、コマーシャル・ペーパーなどにより機動的な対応を行っている。また、流動性リスクについては、月次での資金繰により資金需要を的確に把握するよう努めるとともに、コミットメントラインや当座貸越、及びキャッシュ・マネジメント・サービスなどを活用することとしている。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成している。重要な会計方針については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。 当社グループは、連結財務諸表を作成するにあたり、固定資産の減損、海外発電事業への投資及び海外における発電所建設等のサービスに係る金融資産の評価、繰延税金資産の回収可能性、貸倒引当金、退職給付に係る負債及び資産、資産除去債務などに関して、過去の実績等を勘案し、合理的と考えられる見積り、判断を行っているが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合がある。このうち、特に重要なものは海外発電事業への投資及び海外における発電所建設等のサービスに係る金融資産の評価であり、詳細については、「第5 経理の状況」の「1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。 ④ 目標とする経営指標の達成状況等当社グループは、「九電グループ経営ビジョン2035」において、「連結経常利益1,800億円(2030年度)」「連結ROIC3.3%(2030年度)」の財務目標を設定している。当連結会計年度においては、燃料費調整の期ずれ影響による差益の減少や卸電力取引価格の変動影響などにより前連結会計年度と比べ減益となったものの、猛暑や厳冬による冷暖房需要の増加などもあり、経常利益1,946億円、連結ROIC3.6%となった。なお、期ずれ影響を除いた経常利益1,850億円程度から気温影響など一過性の収支好転要因を除いた経常利益は1,500億円程度、連結ROICは3%程度となる。「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した財務目標の実現に向けて、原子力の安全・安定運転の継続や設備利用率向上の取組み、卸販売の推進や電化の推進などによる総合エネルギーサービス事業の収益拡大に加え、再生可能エネルギー事業や海外事業をはじめとする成長事業への投資による収益拡大などの取組みを引き続き推進していくとともに、投下資本のスリム化・最適化に取り組んでいく。

※本記事は「九州電力株式会社」の令和7年3月期の有価証券報告書を参考に作成しています。(データが欠損した場合は最新の有価証券報告書より以前に提出された前年度等の有価証券報告書の値を使用することがあります)

※1.値が「ー」の場合は、XBRLから該当項目のタグが検出されなかったものを示しています。 一部企業では当該費用が他の費用区分(販管費・原価など)に含まれている場合や、報告書には記載されていてもXBRLタグ未設定のため抽出できていない可能性があります。

※2. 株主資本比率の計算式:株主資本比率 = 株主資本 ÷ (株主資本 + 負債) × 100

※3. 有利子負債残高の計算式:有利子負債残高 = 短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + リース債務(流動+固定) + コマーシャル・ペーパー

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連結財務指標と単体財務指標の違いについて

連結財務指標とは

連結財務指標は、親会社とその子会社・関連会社を含めた企業グループ全体の経営成績や財務状況を示すものです。グループ内の取引は相殺され、外部との取引のみが反映されます。

単体財務指標とは

単体財務指標は、親会社単独の経営成績や財務状況を示すものです。子会社との取引も含まれるため、企業グループ全体の実態とは異なる場合があります。

本記事での扱い

本ブログでは、可能な限り連結財務指標を掲載しています。これは企業グループ全体の実力をより正確に反映するためです。ただし、企業によっては連結情報が開示されていない場合もあるため、その際は単体財務指標を代替として使用しています。

この記事についてのご注意

本記事のデータは、EDINETに提出された有価証券報告書より、機械的に情報を抽出・整理して掲載しています。 数値や記述に誤りを発見された場合は、恐れ入りますが「お問い合わせ」よりご指摘いただけますと幸いです。 内容の修正にはお時間をいただく場合がございますので、予めご了承ください。

報告書の全文はこちら:EDINET(金融庁)

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