| 会社名 | GMOインターネットグループ株式会社 |
| 業種 | 情報・通信業 |
| 従業員数 | 連6333名 単723名 |
| 従業員平均年齢 | 37.9歳 |
| 従業員平均勤続年数 | 8.2年 |
| 平均年収 | 6935000円 |
| 1株当たりの純資産 | 825.1円 |
| 1株当たりの純利益(連結) | 126.54円 |
| 決算時期 | 12月 |
| 配当金 | 41.8円 |
| 配当性向 | 53.1% |
| 株価収益率(PER) | 21.2倍 |
| 自己資本利益率(ROE)(連結) | 15.8% |
| 営業活動によるCF | 847億円 |
| 投資活動によるCF | ▲714億円 |
| 財務活動によるCF | 607億円 |
| 研究開発費※1 | 2.9億円 |
| 設備投資額※1 | 163.22億円 |
| 販売費および一般管理費※1 | 2391.97億円 |
| 株主資本比率※2 | 6.4% |
| 有利子負債残高(連結)※3 | 5077.01億円 |
経営方針
| 1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針当社グループは、「すべての人にインターネット」というコーポレートキャッチのもと、インターネットのインフラ・サービスインフラすなわちインターネットの”場”の提供に経営資源を集中し、「日本を代表する総合インターネットグループ」として、インターネットを豊かに楽しくし、新たなインターネットの文化・産業とお客様の「笑顔」「感動」を創造し、社会と人々に貢献すべく事業活動を行っております。 (2)優先的に対処すべき課題1.全社戦略①グループシナジーの追求当社グループは、当社含む連結114社で企業集団を構成する総合インターネット企業グループです。環境変化の激しいインターネット市場において、「権限の分散」によるスピード経営を実践してまいりました。2025年1月より当社は純粋持株会社に近い立ち位置へ移行し、グループ経営機能を一層強化いたします。これにより、当社グループの創業の精神である「スピリットベンチャー宣言」を含む「GMOイズム」の共有・徹底を図るとともに、グループシナジーの創出を通じて、当社グループのもつ経営資源の効率的な活用を目指してまいります。②AI活用の加速当社グループは、2014年に最初のデータサイエンティストを採用して以来、金融関連データの解析をはじめとするAIの研究・開発を推進し、多くの成果を上げてきました。2022年11月の「ChatGPT」の登場により、変わる世界を予感し、いち早くグループ全体でその積極的な活用を開始しました。①時間とコストの節約、②既存サービスの質向上、③AI産業への新サービス提供を軸として、日々最新のAI情報をキャッチアップしながら「AIで未来を創るNo.1企業グループ」の実現に向け取り組んでいます。③グローバル展開の推進当社グループでは、ドメイン事業における「.shop」、セキュリティ事業におけるSSLサーバー証明書などが本格的な海外展開を果たしております。今後さらに成長性の高い海外市場を取り込むために、海外市場においても「総合インターネットグループ」としての地位を確立することが重要となります。この点、希少性の高い一文字ドメイン「Z.com」をグループ統一ブランドとして活用することで、インターネットインフラ事業、インターネット金融事業、暗号資産事業の海外展開を加速し、海外市場における事業基盤の確立を目指してまいります。 2.事業戦略①インターネットインフラ事業当該セグメントにおいては、顧客ニーズを捉えた商材・サービスを提供するため、開発体制を内製化し、個人・法人・地方公共団体など、お客様がインターネット上で情報発信・経済活動を行うための基盤となるサービスを、ワンストップで提供しております。その大半がストック型の商材であり、当社グループの強固な収益基盤となっております。引き続き、顧客ニーズを捉えたサービスの開発に取り組むとともに、サイバー攻撃対策(サイバーセキュリティ)の付加、運用・サポート体制の拡充などを通じて、顧客満足度の向上を目指します。②インターネット広告・メディア事業当該セグメントにおいては、インターネットでビジネスを手掛けるお客様の集客支援サービスを提供しています。複雑化・多面化するインターネット広告市場の変化に対応すべく、アドテクノロジー分野の強化、自社商材・自社メディアの開発強化を進めてまいります。③インターネット金融事業当該セグメントにおいては、システムの開発、保守、運用を内製化することでコスト優位性を実現しています。主力商材であるFXでは、取引ツールの強化、取引コスト低減を通じた顧客利便性の向上に加え、グループ会社間のシナジーによる収益性改善の取り組みを通じ、持続的成長を目指します。また、CFDはFXに次ぐ第二の主力商材として台頭しており、さらなる認知度向上に向けたマーケティング施策を行うとともに、他の商品とのクロスセル施策を進めています。 ④暗号資産事業当該セグメントにおいては、マイニング、交換、決済の領域で事業展開しております。主にGMOコインで展開する暗号資産交換事業については、インターネット金融事業で培った技術力・ノウハウを活用することで、暗号資産の交換所・取引所を展開し、国内No.1を目指します。 3.技術開発インターネット関連技術は、技術の進歩が著しく、競争の激しい分野であり、技術優位性をもって先見的・コスト優位性のあるサービスを継続的に創り出すことが重要な経営課題と捉えています。この点、技術力の源泉は、サービスを創り出すエンジニア・クリエイター・ディレクターであり、当社グループは、エンジニア・クリエイター・ディレクターを「グループの宝」・「人財」として尊重する組織・制度作りに積極的に取り組むことで、その採用・育成に引き続き注力します。なお、エンジニア・クリエイター比率の目標値は60.0%、当期末の値は50.8%となっております。 4.サステナビリティ経営の推進当社グループは「すべての人にインターネット」をコーポレートキャッチとして掲げ、創業以来一貫してインターネットのインフラ、サービス・インフラというインターネットの”場”の提供に経営資源を集中してまいりました。インフラ事業者としての事業活動を継続すること自体が社会課題の解決につながると考えております。今後もサステナビリティ経営の高度化に努めてまいります。 (3)株式会社の支配に関する基本方針1.当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針当社取締役会は、公開会社として当社株式の自由な売買を認める以上、当社株式の売買は市場に委ねられるべきものと考えており、特定グループ(注1)による大規模買付行為(注2)を受け入れるか否かの判断は、最終的には、当社株式を保有する株主の皆様によってなされるべきものと考えております。そして、大規模買付行為に際して、株主の皆様が大規模買付行為を受け入れるか否かの判断を適切に行うためには、大規模買付者(注3)から一方的に提供される情報のみならず、現に当社の経営を担っている当社取締役会から提供される情報及び当該大規模買付行為に対する当社取締役会の評価・意見等も含めた十分な情報が提供されることが必要不可欠であると考えております。当社グループは「すべての人にインターネット」のコーポレートキャッチのもと、成長性の高いインターネット市場に経営資源を集中しております。① インターネットインフラ事業、② インターネット金融事業、③ インターネット広告・メディア事業、④ 暗号資産事業を中心として、総合的なインターネットサービスを提供しており、これらの事業はそれぞれが独立したものではなく、相互に有機的に一体として機能することによって相乗効果が生じ、より高い企業価値を創造していると考えております。また、インターネット関連技術は技術革新の進歩が極めて速く、それに応じた業界標準及び顧客ニーズも急速に変化しております。従って、当社の経営は、上記のような事業特性及びインターネットサービスに関する高度な専門知識を前提とした経営のノウハウ、並びに、技術革新に対応するための優れた技術、能力を有する従業員、有機的一体的企業結合体の中で各事業を担うグループ会社、取引先及び顧客等のステークホルダーとの間に築かれた関係等への理解が不可欠であると考えております。このような当社の事業に対する理解なくして当社の企業価値の把握は困難であり、株主の皆様が大規模買付者による大規模買付行為を評価するに際しても、大規模買付者から提供された情報だけではなく、当社の事業特性等を十分に理解している当社取締役会の大規模買付行為に対する評価・意見等が適切に提供されることが極めて重要であると考えております。 以上の考え方に基づき、当社取締役会といたしましては、大規模買付行為に関するルール(以下、「大規模買付ルール」といいます。)を策定した上で、株主の皆様が大規模買付行為に対する判断を行うために必要かつ十分な情報を収集・提供し、また、これを評価・検討して取締役会としての意見を取りまとめて公表することが、当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値に資すると考えております。当社取締役会は、大規模買付者に対して大規模買付ルールの遵守を求め、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合であっても当該大規模買付行為が当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値を著しく損なうと認められる場合、又は、当社株主総会において株主の皆様のご承認をいただけた場合には、当社取締役会がその時点で適切と考える一定の措置を講じることができるものといたします。 2.当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取り組み当社は上記1.記載の基本方針(以下、「基本方針」といいます。)の実現に資する特別な取り組みとして、以下の取り組みを行っております。当社は、『すべての人にインターネット』をコーポレートキャッチに、たゆまぬベンチャー精神のもと、『インターネットの文化・産業とお客様の笑顔・感動を創造し、社会と人々に貢献する』を企業理念として掲げております。当社はこの企業理念を具現化するため、すなわち、お客様の笑顔・感動を創造するため、最高のサービスをより多くのお客様に提供することに注力いたしております。当社グループでは、ドメイン、クラウド・レンタルサーバー(ホスティング)や決済、セキュリティなど数多くの事業(サービス)においてナンバーワンの実績をあげており、そのお客様の多様なニーズ、特にインターネットビジネスに取り組むお客様が求める、導入から活用そして集客までを当社グループで一貫して完結できる基盤が整っております。これらの事業を有機的に結合し、相乗効果を最大化させる取り組みにより企業価値・株主の皆様の共同の利益の向上を目指しております。 3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財産及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み当社は、2006年3月13日開催の当社取締役会において、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針を決定し、その後、毎年の当社定時株主総会の後最初に開催される当社取締役会の決定により、対応方針を継続してまいりました。そして、当社は、外部環境の変化、経済産業省が2023年8月31日に発表した「企業買収における行動指針」及び近時の裁判例の動向等を十分に検討し、また市場参加者等のご意見も傾聴しながら総合的に判断した結果、2025年3月21日開催の当社定時株主総会の後、同日に開催された当社取締役会において、継続することを決定いたしました(以下、「本対応方針」といいます。)。本対応方針の有効期間は、その継続を決定した当社取締役会の開催日が属する事業年度に係る当社定時株主総会の後最初に開催される当社取締役会の終結の時までといたします。なお、かかる有効期間の満了前であっても、当社取締役会又は当社株主総会において本対応方針を廃止する旨の決議が行われた場合には、本対応方針はその時点で廃止されるものとします。当社取締役会は、今後とも当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値の維持及び向上の観点から、必要に応じて本対応方針の見直しを図ってまいりたいと考えております。本対応方針の変更等については、速やかに株主の皆様にお知らせします。本対応方針の内容につきましては、以下のとおりです。 ①大規模買付ルールの内容大規模買付ルールは、大規模買付者が、大規模買付行為に先立ち、当社取締役会に対して必要かつ十分な情報を提供すること、それに基づき当社取締役会が当該大規模買付行為について評価・検討を行うための期間を設けること、大規模買付者はかかる期間が経過するまで(株主意思確認株主総会(下記②イ(ロ)に定義されます。以下同じです。)が開催される場合には、当該株主意思確認株主総会の終結時まで)大規模買付行為を開始できないことを主な内容としています。大規模買付ルールの概要は、以下のとおりです。イ 情報提供大規模買付者には大規模買付行為に先立ち、株主の皆様のご判断及び取締役会の評価・検討のために必要かつ十分な情報(以下、「大規模買付情報」といいます。)を提供していただきます。 大規模買付情報の具体的内容は、大規模買付行為の内容及び態様等によって異なり得るため、大規模買付者が大規模買付行為を行おうとする場合には、まず当社宛に、大規模買付ルールに従って大規模買付行為を行う旨の意向表明書をご提出いただくこととします。意向表明書には以下の事項を記載していただきます。① 大規模買付者の名称及び住所② 大規模買付者の設立準拠法③ 大規模買付者の代表者の氏名④ 大規模買付者の国内連絡先⑤ 提案する大規模買付行為の概要⑥ 大規模買付ルールに従う旨の誓約当社は、上記①乃至⑥全てが記載された意向表明書の受領後5営業日以内(初日不算入)に、当初提出していただくべき大規模買付情報のリストを大規模買付者に交付します。当初提出していただいた情報だけでは大規模買付情報として不足していると考えられる場合には、追加的に情報提供をしていただくことがあります。なお、大規模買付行為の内容及び態様等にかかわらず、以下の項目に関する情報は、原則として、ご提出いただく大規模買付情報の一部に含まれるものとします。① 大規模買付者及びそのグループの概要② 大規模買付行為の目的、方法及び内容③ 大規模買付行為に際しての第三者との間における意思連絡の有無及び意思連絡が存する場合にはその内容④ 買付対価の算定根拠及び買付資金の裏付け⑤ 大規模買付者に対する買付資金の供与者の名称その他の概要・属性⑥ 大規模買付行為完了後に意図する当社及び当社グループの経営方針及び事業計画⑦ 大規模買付行為完了後に意図する当社及び当社グループの企業価値を持続的かつ安定的に向上させるための施策並びに当該施策が当社及び当社グループの企業価値を向上させることの根拠⑧ 当社及び当社グループの従業員、取引先、顧客、地域社会その他の利害関係者と当社及び当社グループとの関係について、大規模買付行為完了後に予定する変更の有無及びその内容なお、大規模買付行為のご提案があった事実及び当社取締役会に提出された大規模買付情報は、株主の皆様のご判断のために必要であると認められる場合には、その全部又は一部を公表します。 ロ 当社取締役会による評価・検討当社取締役会は、大規模買付行為の評価の難易度に応じて、大規模買付者が当社取締役会に対して大規模買付情報の提供を完了した後、対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社株券等の全ての買付けの場合には60日間(初日不算入)、その他の大規模買付行為の場合には90日間(初日不算入)を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下、「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。取締役会評価期間中、当社取締役会は、適宜必要に応じて外部専門家等の助言を得ながら、提供された大規模買付情報を十分に評価・検討し、当社取締役会としての意見を取りまとめ、公表します。また、必要に応じて、大規模買付者との間で大規模買付行為に関する条件の改善について交渉し、当社取締役会として株主の皆様へ代替案を提示することもあります。大規模買付者は、取締役会評価期間が経過するまで(株主意思確認株主総会が開催される場合には、当該株主意思確認株主総会の終結時まで)、大規模買付行為を開始できないものとします。 ②大規模買付行為がなされた場合の対応方針イ 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合(イ)取締役会の判断により対抗措置を発動する場合大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合、具体的な買付方法の如何にかかわらず、当社取締役会は、当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値を守ることを目的として、会社法その他の法令及び当社定款が取締役会の権限として認める措置(以下、「対抗措置」といいます。)を講じ、大規模買付行為に対抗することがあります。対抗措置は原則として、新株予約権の無償割当てによるものとしますが、その時点で相当と認められるものを選択することになります。 なお、具体的な対抗措置として新株予約権の無償割当てを行う場合には、新株予約権に、対抗措置としての効果を勘案した行使期間及び行使条件(大規模買付者を含む特定グループは当該新株予約権を行使できないものとする等)を設けることがあります。 (ロ)株主意思確認株主総会の決議に基づき対抗措置を発動する場合上記(イ)の場合のほか、当社取締役会は、(a)大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しない場合であっても、対抗措置の発動の是非について株主の皆様のご意思を確認するための株主総会(以下、「株主意思確認株主総会」といいます。)を招集し、対抗措置の発動の是非について株主の皆様のご意思を確認することが適切であると当社取締役会が判断した場合、又は、(b)下記③に定める当社取締役会からの諮問に対して特別委員会が株主意思確認株主総会を招集することを勧告した場合には、株主意思確認株主総会を招集し、対抗措置の発動の是非に関するご判断を株主の皆様に行っていただくことができるものとします。 ロ 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合(イ)取締役会の判断により対抗措置を発動する場合大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合、当社取締役会が仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、反対意見の表明、代替案の提示、株主の皆様への説得等を行う可能性は排除しないものの、原則として、当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。大規模買付者の買付提案に応じるか否かは、株主の皆様において、当該買付提案の内容及びそれに対する当社取締役会の意見及び代替案等をご考慮の上、ご判断いただくこととなります。ただし、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合であっても、当該大規模買付行為が当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値を著しく損なうと認められる場合には、当社取締役会は当社株主の皆様の利益及び当社の企業価値を守るために対抗措置を講じることがあります。 (ロ)株主意思確認株主総会の決議に基づき対抗措置を発動する場合上記(イ)の場合のほか、当社取締役会は、(a)大規模買付行為が当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値を著しく損なうと認められる場合であって、株主意思確認株主総会を招集し、対抗措置の発動の是非について株主の皆様のご意思を確認することが適切であると当社取締役会が判断した場合、又は、(b)下記③に定める当社取締役会からの諮問に対して特別委員会が株主意思確認株主総会を招集することを勧告した場合には、株主意思確認株主総会を招集し、対抗措置の発動の是非に関するご判断を株主の皆様に行っていただくことができるものとします。 ハ 株主意思確認株主総会を招集する場合の取り扱い当社取締役会は、上記イ(ロ)又はロ(ロ)に従い株主意思確認株主総会を招集する場合には、対抗措置の発動の是非について当該株主意思確認株主総会の決議に従うものとします。当社取締役会は、株主意思確認株主総会を招集する場合には、取締役会評価期間終了後60日以内に株主意思確認株主総会を開催し、大規模買付行為への対抗措置の発動についての承認に関する議案を上程するものとしますが、事務手続上の理由から60日以内に開催できない場合には、事務手続上可能な最も早い日において開催するものとします。当社取締役会は、株主意思確認株主総会を招集する場合には、当社取締役会が株主意思確認株主総会を招集することが適切であると判断した理由、大規模買付行為に関する当社取締役会の意見、発動すべき具体的な対抗措置の内容、当該対抗措置の発動の必要性・合理性その他株主の皆様のご判断のために必要と認められる事項を株主の皆様にご説明いたします。大規模買付者は、当社取締役会が株主意思確認株主総会を招集することを決定した場合には、当該株主意思確認株主総会の終結時まで、大規模買付行為を開始することができないものとします。 ③対抗措置の合理性・公正性を担保するための手続イ 大規模買付者が大規模買付ルールを遵守したか否か、並びに、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合で当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値を守るために適切と考える一定の対抗措置を講じる場合においては、大規模買付行為が当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値を著しく損なうと認められるか否かについて当社取締役会が最終的判断を行う場合があることから、その判断の合理性・公正性を担保するために、当社は、当社取締役会から独立した機関として、特別委員会を設置いたしました。特別委員会の委員は、3名以上5名以内とし、社外取締役、弁護士、公認会計士、税理士、学識経験者、投資銀行業務に精通している者及び当社グループ以外の会社の取締役又は執行役としての経験のある社外者等の中から選任されるものとします。 ロ 当社取締役会が対抗措置を発動する場合には、その判断の合理性・公正性を担保するために、以下の手続を経ることとします。まず、当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、特別委員会に対し、発動すべき具体的な対抗措置の内容を提示した上で、その発動の是非について諮問します。特別委員会は、当該諮問に基づき、当社取締役会に対して対抗措置の発動の是非について勧告(株主意思確認株主総会を招集することの勧告を含みます。)を行います。当社取締役会は、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとします。また、当社取締役会が対抗措置を発動するに際しては、社外取締役3名を含む取締役・監査等委員の全員の賛成を得た上で、取締役全員の一致により決定することとします。また、当社取締役会は、対抗措置の発動の是非について特別委員会に諮問するとともに、大規模買付者の提供する大規模買付情報に基づいて、外部専門家等の助言を得ながら、当該大規模買付者及び当該大規模買付行為の具体的内容並びに当該大規模買付行為が当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値に与える影響等を検討するものとします。なお、当社取締役会は、大規模買付者から提出された情報が大規模買付情報として必要かつ十分であるか否かについて疑義がある場合、又は株主の皆様に対して当社取締役会の代替案を提示する場合、その他当社取締役会が必要と認めた場合には、上記対抗措置の発動の是非以外の事項についても、任意に特別委員会に諮問することができることとし、特別委員会は、当該諮問に基づき、取締役会が諮問する事項について検討し、取締役会に対して勧告を行います。 ハ 上記ロの手続に従って対抗措置を発動した場合であっても、① 大規模買付者が大規模買付行為を中止もしくは撤回した場合、又は、② 対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ、当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値の維持及び向上という観点から発動した対抗措置を維持することが客観的に相当でないと考えられる状況に至った場合には、当社取締役会は、当該対抗措置を維持することの是非について、具体的事情を提示した上で、改めて特別委員会に諮問するとともに、外部専門家等の助言を得ながら、発動した対抗措置の中止・撤回等を検討するものとします。特別委員会は、当該諮問に基づき、当社取締役会に対して、当該対抗措置を維持することの是非について勧告を行います。取締役会は、対抗措置を維持するか否かの判断に際し、特別委員会の勧告を最大限尊重するものとします。上記特別委員会の勧告を踏まえた検討の結果、当社取締役会が当社株主の皆様の共同の利益及び当社の企業価値の維持及び向上という観点から対抗措置を維持することが相当でないと判断するに至った場合には、当社取締役会は、取締役会決議により、対抗措置の中止等の判断を行い、発動した対抗措置を中止・撤回するものとします。なお、対抗措置として新株予約権の無償割当てを行うことを決議した場合であって、割当期日に係る権利落ち日以降において、当社取締役会が新株予約権の無償割当てを中止する場合、又は、対抗措置を撤回するため割り当てられた新株予約権を当社が無償で取得する場合には、当社株式の価値の希釈化は生じないことから、当社株式の価値の希釈化が生じることを前提にして売買を行った方は、株価の変動により不測の損害を被る可能性があります。 ニ 上記②イ(ロ)及び②ロ(ロ)に記載のとおり、所定の場合には、当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、対抗措置の発動の是非について株主の皆様のご意思を確認するために、株主意思確認株主総会を招集し、対抗措置の発動の是非に関するご判断を株主の皆様に行っていただくことができるものとしております。 ④本対応方針の合理性本対応方針は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」、経済産業省が2023年8月31日に発表した「企業買収における行動指針」及び近時の裁判例の動向等に十分配慮したものとなっています。また、本対応方針は、株主の皆様が大規模買付行為に対する判断を行うために必要かつ十分な情報を収集・提供し、また、これを評価・検討して取締役会としての意見を取りまとめて公表することにより、株主の皆様の共同の利益に資するものであると考えております。その他、上記のとおり、本対応方針は、当社取締役会から独立した組織として特別委員会を設置することとしていること、いわゆるデッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交代させても、なお発動を阻止できない買収防衛策)及びスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)ではないことから、合理性のあるものであると考えております。 4.上記2.の取り組みについての取締役会の判断上記2.の取り組みは、当社グループ全体の企業価値を向上させ、それを当社の株式の価値に適正に反映させていくことにより、当社株主の皆様の共同の利益を著しく損なう大規模買付行為が行われる危険性を低減させるものと考えられるため、上記1.の基本方針に沿うものであります。また、かかる取り組みは、当社グループ全体の企業価値を向上させるための取り組みであり、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。 5.上記3.の取り組みについての取締役会の判断①上記3.の取り組みは、十分な情報の提供と十分な検討等のための期間の確保の要請に応じない大規模買付者、及び当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を害するおそれのある大規模買付行為を行う大規模買付者に対して対抗措置を発動できることとしております。従いまして、上記3.の取り組みは、上記1.の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組みとして、当社の上記1.の基本方針に沿うものであると考えております。 ②上記3.の取り組みは、当社の企業価値・株主の皆様の共同の利益を確保することを目的として、大規模買付者に対して、当該大規模買付者が実施しようとする大規模買付行為に関する必要な情報の事前の提供及びその内容の評価・検討等に必要な期間の確保を求めるための取り組みであります。また、かかる取り組みにおいては、対抗措置の発動について取締役会による恣意的な判断を防止し、その判断の合理性・公正性を担保するために、特別委員会を設置し、特別委員会の勧告を最大限尊重して対抗措置を発動することを定めており、従いまして、上記3.の取り組みは、株主の皆様の共同の利益を損なうものではなく、また、取締役会の地位の維持を目的とするものではないと考えております。 (注)1.「特定グループ」とは、(1)①当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第1項に規定する保有者をいい、同条第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。)及び②その共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づき共同保有者とみなされる者を含みます。)、並びに(2)①当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者及び②その特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)をいいます。2.「大規模買付行為」特定グループの議決権割合を20パーセント以上とすることを目的とする当社株券等の買付行為、又は結果として特定グループの議決権割合が20パーセント以上となるような当社株券等の買付行為(いずれも事前に当社取締役会が同意したものを除きます。)3.「大規模買付者」注2記載の大規模買付行為を行う者をいいます。 |
経営者による財政状態の説明
| 4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要は次のとおりです。 (経営成績の状況)当社グループは「すべての人にインターネット」をコーポレートキャッチのもと、1995年の創業以来一貫して、インターネットのインフラ・サービスインフラの提供に経営資源を集中してきました。インターネットの普及とともにインターネット上のデータ量・トランザクション量は級数的に増加し、当社グループの事業機会も拡大し続け、ストック型収益モデルのインターネットインフラ事業が業績を牽引してまいりました。昨今の新型コロナウイルス感染症拡大を機にDXの進展やオンライン消費の定着は不可逆的なトレンドとなり、当社グループのサービスに対するニーズの高まりとともに当社グループの事業機会はより一層拡大しているものと考えています。 このような事業環境のもと、(1)No.1サービスの集合体となっているインターネットインフラ事業は、ドメイン事業を中心に顧客基盤が拡大しています。また、キャッシュレス化の潮流を受けトランザクションの増加により決済事業を中心に業績を牽引しました。(2)インターネット広告・メディア事業は、広告事業で一部業種の広告予算縮小があったものの、メディア事業では自社商材を介した送客支援が好調に推移しました。(3)インターネット金融事業における店頭FX取引では、好調だった前期比で減収となりましたが、取引活性化に向けたスプレッド縮小施策が奏功した影響もあり、高水準を維持しております。CFD取引では、世界情勢を受けたコモディティ価格の動きや、世界的株高をうけ株価指数が好調に推移し取引高は拡大しました。一方、当連結会計年度においてはタイ証券事業での貸倒引当金繰入額約95億円の計上がありました。(4)暗号資産事業は、暗号資産取引高が堅調に推移したことで黒字となりました。 これらの結果、当連結会計年度における売上高は277,407百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益は46,653百万円(同9.8%増)、経常利益は46,565百万円(同1.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,373百万円(同5.8%減)となりました。 <当連結会計年度(2024年1月~12月)セグメント毎の売上高・営業利益の状況>(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額増減率 インターネットインフラ事業 売上高171,500184,91213,4127.8% 営業利益28,72835,9707,24225.2% インターネット広告・メディア事業 売上高34,66534,071△593△1.7% 営業利益1,8752,77990348.2% インターネット金融事業 売上高47,27743,726△3,550△7.5% 営業利益13,7564,330△9,425△68.5% 暗号資産事業 売上高4,5549,1314,576100.5% 営業利益△1,2713,4044,676- インキュベーション事業 売上高6901,7561,065154.4% 営業利益△14059199- その他 売上高4,5357,8253,28972.5% 営業利益△397210608- 調整額 売上高△4,580△4,016563- 営業利益△78△101△22- 合計 売上高258,643277,40718,7647.3% 営業利益42,47146,6534,1819.8% ①インターネットインフラ事業当該セグメントにおいては、インターネットビジネスを手掛けるお客様のビジネス基盤となるサービスをワンストップで提供しています。主な商材は、インターネットにおける住所となる「ドメイン」、データを保管するための「サーバー」、ネットショップ導入のためのプラットフォームを提供する「EC支援」、決済システムを提供する「決済」、これら取引の安全を図る「セキュリティ」です。これら5大商材すべてを自社グループ内で開発・提供しており、いずれも国内トップシェアを有しています。この他、個人向けにインターネット接続サービスを提供するインターネット接続(プロバイダー)事業を運営しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。なお、当連結会計年度より、私達の事業・サービスをより多くの方にご理解いただけるように、サブセグメントの名称変更を行っています。すなわち、「クラウド・ホスティング事業」を「クラウド・レンタルサーバー(ホスティング)事業」、「アクセス事業」を「インターネット接続(プロバイダー)事業」へとそれぞれ変更しております。当該名称変更による、セグメント情報に与える影響はありません。 1)ドメイン事業当該事業は、他のインフラ商材の起点と位置づけており、当社やGMOペパボなどの低価格戦略により顧客基盤の拡大が継続しています。当連結会計年度におけるドメイン登録・更新数は862万件(前年同期比19.9%増)、管理累計ドメイン数は959万件(同10.8%増)となりました。これらの結果、売上高は10,511百万円(同8.5%増)となりました。 2)クラウド・レンタルサーバー(ホスティング)事業当該事業では、お客様の利用ニーズの多様化に対応するため、当社、GMOグローバルサイン・ホールディングス、GMOペパボなどが共用サーバー、専用サーバー、VPS、クラウドの各サービスにおいて多ブランド展開を行っています。一部の個人向けサーバーの需要が軟調に推移したものの、法人向け商材が好調に推移し、当連結会計年度末の契約件数は112万件(前年同期比0.7%増)と微増いたしました。これらの結果、売上高は21,287百万円(同5.3%増)となりました。 3)EC支援事業当該事業では、GMOペパボ、GMOメイクショップなどがネットショップ導入のためのプラットフォームを提供するネットショプ支援(ECプラットフォーム)、CtoCハンドメイドマーケット『minne』、オリジナルグッズ作成・販売サービス『SUZURI』、O2O支援サービスなどを展開しています。当連結会計年度末のネットショップ支援(ECプラットフォーム)における有料店舗数は4.7万(前年同期比7.5%減)と減少しましたが、高価格帯プランへの転換が順調にすすみ流通総額は5,213億円(同6.9%増)となりました。一方、『minne』では、低価格帯作品の流通規模の縮小が続いており流通金額は115億円(同11.0%減)となりました。これらの結果、売上高は14,929百万円(同4.6%増)となりました。 4)セキュリティ事業当該事業では、GMOグローバルサイン・ホールディングスを中核として展開するSSLサーバー証明書、電子契約サービス『電子印鑑GMOサイン』などの盗聴・改ざん・なりすまし防止・ログイン認証強化(暗号セキュリティ)、GMOサイバーセキュリティ byイエラエで展開するサイバー攻撃対策(サイバーセキュリティ)、そしてGMOブランドセキュリティで展開するなりすまし監視・削除支援(ブランドセキュリティ)など、すべてのひとに安心安全なインターネットを提供するセキュリティサービスを展開しています。GMOブランドセキュリティによる収益貢献や、世界的なサイバーセキュリティへの関心の高まりが需要を牽引したことから売上高は18,931百万円(前年同期比3.9%増)となりました。 5)決済事業当該事業では、GMOペイメントゲートウェイを中核として、総合的な決済関連サービス及び金融関連サービスを提供しています。決済関連サービスは、オンライン課金・継続課金分野におけるEC市場の順調な成長に加え、対面においてもキャッシュレス決済市場の拡大とともに次世代決済プラットフォーム『stera』端末等が普及しトランザクションが順調に推移しました。これらの結果、決済処理件数・決済処理金額が好調に増加し、売上高は75,254百万円(前年同期比15.6%増)となりました。 6)インターネット接続(プロバイダー)事業当該事業では、当社が個人向けのインターネット接続サービスを提供しています。自社固定回線数は安定的であるもののセールスミックスの変化により当連結会計年度末の契約回線数は220万件(前年同期比2.6%減)と減少いたしました。その結果、売上高は38,998百万円(同3.0%減)となりました。 以上、これらを含めたインターネットインフラ事業セグメントの売上高は184,912百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は35,970百万円(同25.2%増)となりました。 ②インターネット広告・メディア事業当該セグメントにおいては、インターネットビジネスを手掛けるお客様の集客支援サービスを提供しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。 1)インターネット広告事業当該事業では、GMOアドパートナーズ、GMO TECHなどが広告代理、アドプラットフォームの提供など総合的なネット広告サービスを提供しています。広告代理では自社商材の拡販が好調に推移しましたが、一部業種の広告予算の縮小がありました。これらの結果、売上高は15,885百万円(前年同期比9.7%減)となりました。 2)インターネットメディア事業当該事業では、GMOメディアなどが自社メディアの運営を通じた広告枠の提供、サービスを提供しています。自社商材を介した送客支援が引き続き好調に推移しました。これらの結果、売上高は13,248百万円(前年同期比10.2%増)となりました。 以上、これらを含めたインターネット広告・メディア事業セグメントの売上高は34,071百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は2,779百万円(同48.2%増)となりました。 ③インターネット金融事業当該セグメントにおいては、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOクリック証券を中核として、個人投資家向けのインターネット金融サービスを展開しています。当連結会計年度末における店頭FX取引口座数は154.5万口座(前年同期比3.7%増)、証券取引口座数は53.5万口座(同2.2%増)と増加しています。店頭FX取引については、好調だった前期比で減収となりましたが、取引活性化に向けたスプレッド縮小施策が奏功した影響もあり、高水準を維持しております。CFD取引では、世界情勢を受けたコモディティ価格の動きや、世界的株高をうけ株価指数が好調に推移し、取引高は拡大しました。 以上、インターネット金融事業セグメントの売上高は43,726百万円(前年同期比7.5%減)、タイ王国での証券事業における貸倒引当金約95億円の計上があり、営業利益は4,330百万円(同68.5%減)となりました。 ④暗号資産事業当該セグメントにおいては、暗号資産の「マイニング」、「交換」、「決済」に関わる事業を展開しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。 1)暗号資産マイニング事業当該事業では、マイニングセンターの運営を行っています。現在、マイニングセンターの稼働が停止しており、売上高は0百万円(前年同期比100.0%減)となりました。なお、固定費は抑制されており業績の下振れリスクは限定的です。 2)暗号資産交換事業当該事業では、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOコインなどが、暗号資産の現物取引、レバレッジ取引などを提供しています。当連結会計年度末における取引口座数は69.5万口座(前年同期比15.7%増)と、顧客基盤は拡大し続けており、売買代金についても市況の盛り上がりを受けて好調に推移しました。これらの結果、売上高は8,915百万円(同133.1%増)となりました。 以上、これらを含めた暗号資産事業セグメントの売上高は9,131百万円(前年同期比100.5%増)、営業利益は3,404百万円(前年同期は1,271百万円の営業損失)となりました。 ⑤インキュベーション事業当該セグメントにおいては、GMOベンチャーパートナーズを中核として、キャピタルゲインを目的とした国内外のインターネット関連企業への投資、事業拡大への支援、企業価値向上支援を行っています。保有する投資有価証券の売却及び評価損の計上があり、売上高は1,756百万円(前年同期比154.4%増)、営業利益は59百万円(前年同期は140百万円の営業損失)となりました。 (財政状態の状況)(資産)当連結会計年度末(2024年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2023年12月31日)に比べ393,478百万円増加し、2,151,114百万円となっております。主たる変動要因は、現金及び預金が75,715百万円増加、自己保有暗号資産が15,908百万円増加、利用者暗号資産が242,201百万円増加、投資有価証券が32,123百万円増加、証券業等における顧客資産の変動により諸資産(証券業等における預託金・証券業等における信用取引資産・証券業等における有価証券担保貸付金・証券業等における短期差入保証金・証券業等における支払差金勘定)が25,584百万円減少したことであります。 (負債)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ376,269百万円増加し、1,961,067百万円となっております。主たる変動要因は、借入金が70,637百万円増加、社債が10,888百万円増加、預り暗号資産が242,201百万円増加、預り金が39,913百万円増加、証券業等における顧客資産の変動により諸負債(証券業等における預り金・証券業等における信用取引負債・証券業等における受入保証金・証券業等における受取差金勘定・証券業等における有価証券担保借入金)が2,201百万円減少したことであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ17,208百万円増加し、190,047百万円となっております。主たる変動要因は、利益剰余金が6,090百万円増加(親会社株主に帰属する当期純利益の計上により13,373百万円の増加、配当金の支払いにより4,872百万円の減少、自己株式の消却により2,410百万円の減少)、為替換算調整勘定が2,374百万円増加、非支配株主持分が13,407百万円増加、その他有価証券評価差額金が2,792百万円減少したことであります。 (キャッシュ・フローの状況)当連結会計年度末(2024年12月31日)における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末(2023年12月31日)に比べ77,591百万円増加し、466,509百万円となっております。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動においては、84,735百万円の資金の増加(前年同期は14,914百万円の資金の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払により17,689百万円の資金の減少があった一方、税金等調整前当期純利益44,887百万円の計上、預り金の増加により39,885百万円の資金の増加があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動においては、71,499百万円の資金の減少(前年同期は16,363百万円の資金の減少)となりました。これは主に、投資有価証券の売却により19,873百万円の資金の増加があった一方、投資有価証券の取得により54,766百万円、有形固定資産の取得により26,111百万円の資金の減少があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動においては、60,777百万円の資金の増加(前年同期は64,975百万円の資金の増加)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出により15,500百万円、社債の償還による支出により10,223百万円の資金の減少があった一方、長期借入による収入により71,613百万円、社債の発行による収入により20,868百万円の資金の増加があったことによるものです。 (生産、受注及び販売の状況)(1)生産実績該当事項はありません。 (2)受注実績当社グループの一部の連結子会社において受注生産を行っておりますが、グループ全体における重要性が乏しいため、前連結会計年度より記載を省略しております。 (3)販売実績セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)インターネットインフラ事業183,340107.8インターネット広告・メディア事業32,330100.6インターネット金融事業43,69992.5暗号資産事業9,131200.5インキュベーション事業1,756254.4その他7,149178.9合計277,407107.3 (注)1.セグメント間の取引は相殺消去しております。2.主な販売先については、総販売実績の100分の10以上の販売先がないため記載を省略しております。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)(1)重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (2)当連結会計年度の経営成績の分析①売上高当連結会計年度における売上高は、前年同期比18,764百万円増加し、277,407百万円(7.3%増)となりました。具体的な内容につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績の状況)」をご参照ください。 ②営業費用(売上原価、販売費及び一般管理費)当連結会計年度における営業費用は、前年同期比14,582百万円増加し、230,754百万円(6.7%増)となりました。売上原価は、前年同期比5,752百万円増加し、111,264百万円(5.5%増)となっています。販売費及び一般管理費は、前年同期比8,830百万円増加し、119,489百万円(8.0%増)となりました。主な項目は以下のとおりです。人件費(給与及び賞与)は、前年同期比3,104百万円増加し、32,840百万円(10.4%増)となりました。なお、当連結会計年度末における当社グループの従業員数は6,333人(1.3%増)と増加いたしました。貸倒引当金繰入額は、前年同期比4,071百万円増加し、11,717百万円(53.3%増)となりました。タイ王国で証券事業を展開している連結子会社において、9,583百万円の計上がありました。 ③営業外損益当連結会計年度における営業外収益は前年同期比1,418百万円減少し、6,899百万円、営業外費用は同2,145百万円増加し、6,987百万円となりました。営業外収益では、当期に投資有価証券売却益で1,612百万円の計上、営業外費用では、当期に貸倒引当金繰入額で493百万円の計上がありました。 ④特別損益当連結会計年度における特別利益は前年同期比1,588百万円増加し、1,703百万円、特別損失は同302百万円増加し、3,381百万円となりました。特別利益では、投資有価証券売却益が同1,565百万円増加し、1,646百万円(1,926.3%増)の計上、特別損失では、減損損失が同704百万円増加し、2,611百万円(36.9%増)の計上がありました。 ⑤法人税等当連結会計年度における法人税等は、前年同期比1,230百万円減少し、15,498百万円(7.4%減)となりました。 ⑥非支配株主に帰属する当期純利益当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は、前年同期比3,952百万円増加し、16,015百万円(32.8%増)となりました。主に上場子会社各社の利益が好調に推移しております。 ⑦親会社株主に帰属する当期純利益以上、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比818百万円減少し、13,373百万円(5.8%減)となりました。 (3)資本の財源及び資金の流動性についての分析①キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。 2020年12月期2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期自己資本比率(%)4.85.24.74.74.0時価ベースの自己資本比率(%)31.321.417.115.513.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)4.8-15.429.36.0インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)33.5-10.23.614.6 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。5.2021年12月期は営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。 ②財務政策当社グループは、流動性リスクの低減のため、市場環境や長短のバランスを勘案して、金融機関からの借入やリース等による間接調達の他、社債の発行等の直接調達を行い、資金調達手段の多様化を図っております。また、余剰資金に関しては、流動性の高い金融資産で運用しております。当連結会計年度末における主な有利子負債(インターネット金融事業固有の勘定は除く)は前年同期比で81,305百万円増加し554,873百万円(17.2%増)となっております。内訳は、金融機関からの短期借入金198,079百万円、長期借入金(1年以内返済予定分を含む)214,876百万円、社債(1年以内償還予定分を含む)121,588百万円及び転換社債型新株予約権付社債20,330百万円となっております。 |
※本記事は「GMOインターネットグループ株式会社」の令和6年12期の有価証券報告書を参考に作成しています。(データが欠損した場合は最新の有価証券報告書より以前に提出された前年度等の有価証券報告書の値を使用することがあります)
※1.値が「ー」の場合は、XBRLから該当項目のタグが検出されなかったものを示しています。 一部企業では当該費用が他の費用区分(販管費・原価など)に含まれている場合や、報告書には記載されていてもXBRLタグ未設定のため抽出できていない可能性があります。
※2. 株主資本比率の計算式:株主資本比率 = 株主資本 ÷ (株主資本 + 負債) × 100
※3. 有利子負債残高の計算式:有利子負債残高 = 短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + リース債務(流動+固定) + コマーシャル・ペーパー
連結財務指標と単体財務指標の違いについて
連結財務指標とは
連結財務指標は、親会社とその子会社・関連会社を含めた企業グループ全体の経営成績や財務状況を示すものです。グループ内の取引は相殺され、外部との取引のみが反映されます。
単体財務指標とは
単体財務指標は、親会社単独の経営成績や財務状況を示すものです。子会社との取引も含まれるため、企業グループ全体の実態とは異なる場合があります。
本記事での扱い
本ブログでは、可能な限り連結財務指標を掲載しています。これは企業グループ全体の実力をより正確に反映するためです。ただし、企業によっては連結情報が開示されていない場合もあるため、その際は単体財務指標を代替として使用しています。
この記事についてのご注意
本記事のデータは、EDINETに提出された有価証券報告書より、機械的に情報を抽出・整理して掲載しています。 数値や記述に誤りを発見された場合は、恐れ入りますが「お問い合わせ」よりご指摘いただけますと幸いです。 内容の修正にはお時間をいただく場合がございますので、予めご了承ください。
報告書の全文はこちら:EDINET(金融庁)


コメント