日立建機株式会社の基本情報

会社名日立建機株式会社
業種機械
従業員数連26101名 単5991名
従業員平均年齢40.4歳
従業員平均勤続年数15.5年
平均年収7743000円
1株当たりの純資産2268.15円
1株当たりの純利益(連結)382.83円
決算時期3月
配当金175円
配当性向40.85%
株価収益率(PER)9.21倍
自己資本利益率(ROE)(連結)5.7%
営業活動によるCF1439億円
投資活動によるCF▲528億円
財務活動によるCF▲853億円
研究開発費※19.3億円
設備投資額※11283.91億円
販売費および一般管理費※11697.31億円
株主資本比率※251.7%
有利子負債残高(連結)※3※40円
※「▲」はマイナス(赤字)を示す記号です。
経営方針
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。(1) 経営方針当連結グループは、「豊かな大地、豊かな街を未来へ 安全で持続可能な社会の実現に貢献します」というビジョンを掲げ、全従業員がグループ共通の行動規範であるスピリット「Challenge Customer Communication」の下、「お客さまの課題をともに解決する、身近で頼りになるパートナー」として、お客さまの期待に応え、革新的な製品・サービス・ソリューションを協創し、ともに新たな価値を創造し続けます。これにより事業競争力とグループ経営力の強化を追求し、収益性の向上とキャッシュの創出力を高め、また、SDGsやESG等を経営課題として、持続可能な社会の構築と事業成長を実現することにより、企業価値の増大と更なる株主価値向上をめざします。 (2) 中期経営計画の進捗当社は、2023年を初年度とする中期経営計画(BUILDING THE FUTURE 2025 未来を創れ)を推進しています。2025年度までに着実な成長を実現し、成果へ結びつけることができるよう、事業環境の変化に対応しながら、中期経営計画の目標達成をめざします。 事業環境の変化企業を取り巻く社会・技術・経済環境の変化に伴い、競争環境も大きく変化しています。電動化を含む、脱炭素技術開発の加速や、施工現場のデジタル化、自動運転等、異業種との競争・連携が活発化しています。 日立建機のグループアイデンティティ当社グループは、2022年、米州の独自展開、資本関係の変化といった事業環境の変化を受け、独自のグループアイデンティティを策定しました。ミッションに掲げているように、お客さまの期待や課題に迅速にお応えして、卓越した技術をベースに、革新的な製品・サービス・ソリューションを、お客さまや連携パートナーと協創していきます。そして、この取り組みを通じて、ビジョンである豊かな大地、豊かな街を未来へつなげるための新たな価値を創造し、安全で持続可能な社会の実現に貢献していきます。 中期経営計画の経営戦略の柱現中期経営計画では4つの経営戦略の柱を掲げており、中でも「顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供」に特に注力することで、我々は真のソリューションプロバイダーになることをめざしています。 以下の表は、過去2年間(2023年度、2024年度)の実績と、2025年度の取り組みについてまとめたものです。この中で、主要な取り組みについて4件ご紹介します。 顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供  ~ニューコンセプト「LANDCROS」~ 2024年7月、当社はあらゆるステークホルダーに対し、「革新的ソリューションを提供したい日立建機グループの想い」の証として、ニューコンセプト「LANDCROS」を発表しました。2025年4月に世界最大級の建設機械展示会である「bauma2025」において、このLANDCROSがめざす姿を、油圧ショベルの形に落とし込んだ「LANDCROS One」を展示し、大きな反響を呼びました。また、サービスツールである「LANDCROS Connect」もあわせてリリースしました。LANDCROSは、当社グループがこれからめざしていく姿を象徴するコンセプトであり、これからもグローバルに訴求してまいります。 顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供  ~オープンな体制での技術・製品開発を推進~ 「LANDCROS Connectフリートマネジメントシステム」の提供を開始しました。このシステムは、当社製の建設機械だけでなく、お客さまが保有する様々なメーカーの機械を一元管理したいというニーズに対して、当社グループが戦略としている「オープン」や「デジタル」を活用した具体例であり、お客さまの保有機全体の効率的な運用と、施工現場の生産性向上に貢献する革新的なツールです。また、「Open Source & Technology Partnerships」戦略を展開しています。スタートアップ企業からアイデアを募る「日立建機チャレンジ2024」をアメリカで開催し、そこで選定された優勝企業との協業を検討するなど、新たな価値を創出する活動を企業の枠を超えてオープンに加速させています。今後も「オープン」「デジタル」戦略を拡大し、革新的ソリューションの提供をめざしてまいります。 顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供  ~フル電動ダンプトラック実証試験~ 2024年6月に、ザンビアの鉱山現場で世界で初めて超大型フル電動ダンプトラックの実証試験を開始しました。基本性能、充放電サイクルなどの検証を完了し、2025年の1月からは実際に走行試験を行い、長期稼働におけるバッテリの経年変化などの検証に進んでいます。実証試験で得た知見も最大限に活用し、2027年度の製品化に向け、充電性能や走行速度、バッテリ走行航続距離などの検証を進めてまいります。 米州事業の拡大  ~中南米事業基盤強化~ 下図のグラフは、米州独自展開前の2021年実績から2025年予想までの、米州独自展開売上収益推移です。独自展開後は、コンストラクション、マイニング、スペシャライズド・パーツ・サービス(SPS)それぞれで大きく売上を伸ばしてきました。中南米事業において、ダンプトラックの世界需要における中南米比率は、2010年から2024年までの累計台数では23%を占めており、そのうちチリとペルーで半分以上を占めています。本地域では、今後も銅・鉄鉱石・金などの鉱物資源中心に需要の更なる拡大が見込まれます。そのため、当社グループでは、中南米における事業基盤の強化として、チリに中南米統括会社である「日立建機ラテン・アメリカ」を、ブラジルに丸紅株式会社と共同でマイニング販売・サービス会社である「ザマイン・ブラジル」を設立し、販売代理店及び顧客ニーズへ迅速に対応してまいります。さらに、SPS事業におきましても、Bradken Pty Limitedではミルライナー生産の強化、H-E Parts International LLCでは2つの主要拠点の強化を進め、更なる収益拡大を図ってまいります。 中期経営計画の定量的目標及び見通し 現中期経営計画について、最終年度である2025年度の目標及び予想は下図のとおりです。各指標は2024年度実績に対しては改善方向ですが、目標に対しては想定した事業環境の変化もあり、現時点では未達の項目もあります。しかしながら目標に対して大きな差とは認識しておらず、これから1年かけて、全社一丸となり目標達成をめざします。非財務の定量的目標について、ESG項目では、CO?削減やダイバーシティなどの指標について、中計目標どおりと予想しており、現計画に沿って進めてまいります。 <中期経営計画 財務目標の進捗> <中期経営計画 ESG関連目標の進捗>
経営者による財政状態の説明
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】1.経営成績等の状況の概要(1) 業績 ① 売上収益当連結会計年度の連結売上収益は前連結会計年度比2.5%減少の1兆3,712億8千5百万円となりました。 ② 売上原価、販売費及び一般管理費当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度比2.9%減少の9,426億4千1百万円となりました。売上原価の売上収益に対する比率は前連結会計年度より0.3ポイント減少し68.7%となりました。また、販売費及び一般管理費は前連結会計年度比6.2%増加の2,836億5千5百万円となりました。 ③ 営業利益営業利益は、前連結会計年度より4.9%減少し1,547億3千万円となりました。営業利益の売上収益に対する比率は前連結会計年度より0.3ポイント減少し11.3%となりました。 ④ 金融収益及び金融費用金融収益及び金融費用は、前連結会計年度の56億5千6百万円の損失(純額)から当連結会計年度238億1百万円の損失(純額)と、損失が181億4千5百万円増加しました。これは主に、為替差損が、前連結会計年度18億8千2百万円から当連結会計年度96億5千7百万円と、77億7千5百万円増加、支払利息が、前連結会計年度150億4千5百万円から当連結会計年度188億4千9百万円と、38億4百万円増加したことによるものです。 ⑤ 税引前当期利益税引前当期利益は、前連結会計年度より16.4%減少し1,341億6千8百万円となりました。 ⑥ 法人所得税費用当連結会計年度における法人所得税費用は、前連結会計年度より0.9%減少し、438億4百万円となりました。 (2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は1,471億3千6百万円となり、当連結会計年度期首より36億6百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動に関するキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動に関するキャッシュ・フローは、当期利益903億6千4百万円をベースに、減価償却費645億4千6百万円、売掛金、受取手形及び契約資産の減少356億7千9百万円等を計上する一方、法人所得税の支払471億2百万円等の計上がありました。この結果、当連結会計年度は1,439億3千2百万円の収入となり、前連結会計年度に比べて収入が708億9千7百万円増加しました。 (投資活動に関するキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動に関するキャッシュ・フローは、主として、有形固定資産の取得323億4千8百万円、事業の譲受による支出159億4千6百万円があったことで528億3千3百万円の支出となり、前連結会計年度と比べて支出が137億9千8百万円増加しました。これにより、営業活動に関するキャッシュ・フローと、投資活動に関するキャッシュ・フローを合計したフリー・キャッシュ・フローは910億9千9百万円の収入となりました。 (財務活動に関するキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動に関するキャッシュ・フローは、主として、社債及び長期借入金による調達692億2千6百万円等があったものの、社債及び長期借入金の返済819億4千1百万円、配当金の支払(非支配持分株主への配当金を含む)352億6千2百万円等により853億7千1百万円の支出となり、前連結会計年度と比べて支出が764億5千4百万円増加しました。 (3) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当連結会計年度の生産実績は、次のとおりです。 セグメントの名称生産高(百万円)前連結会計年度比(%)建設機械ビジネス1,212,06086スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス--合計1,212,06086 (注) 1.金額は、販売価格によっています。2.スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントのビジネスは、マイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品開発、製造、販売及びサービスソリューションの提供を主たる目的としており、ビジネスの性質上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しています。3.当連結会計年度において、生産実績に著しい変動がありました。その内容等については、「第2「事業の状況」4「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」2.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2) 当連結会計年度の経営成績の分析」をご参照願います。 ② 受注実績当連結グループの製品は、そのほとんどが見込生産のため受注実績の記載は省略しています。 ③ 販売実績当連結会計年度の販売実績は、次のとおりです。 セグメントの名称販売高(百万円)前連結会計年度比(%)建設機械ビジネス1,243,91497スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス127,371103合計1,371,28598 (注) 1.総販売実績に対し10%以上に該当する販売先はありません。 2.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1) 重要な会計方針及び見積り当連結グループは連結財務諸表の作成に際し、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、財政状態及び経営成績の金額に影響を与える見積りを行っていますが、特に以下の重要な会計方針が、提出会社の連結財務諸表の作成における重要な見積りに大きな影響を及ぼすと考えています。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。当該仮定は当連結会計年度末時点における最善の見積りであると判断していますが、実際の経済活動の推移が今後この仮定から乖離した場合には翌期以降の重要な会計上の見積りの判断に影響を及ぼす可能性があります。 ① 棚卸資産当連結グループは、棚卸資産は取得原価と正味実現可能価額のいずれか低い方の金額で評価しており、実際の将来需要または市場状況が悪化した場合は、評価減が必要となる可能性があります。 ② 有形固定資産及び無形資産当連結グループは、有形固定資産及び無形資産について減損の兆候の有無の判定を行い、その帳簿価額が回収不可能であるような兆候がある場合、減損テストを実施しています。将来の営業活動から生ずる損益またはキャッシュ・フローの悪化等により回収可能価額が低下した場合には追加の減損損失の計上が必要になる可能性があります。また、耐用年数を確定できない無形資産及びのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、毎年、主に第4四半期において、その資産の属する資金生成単位ごとに回収可能価額を見積もり、減損テストを実施しています。のれんが発生している連結子会社の超過収益力が低下した場合には、追加の減損損失の計上が必要になる可能性があります。 ③ 営業債権及びその他の金融資産金融資産については、減損を示す客観的な証拠が金融資産の当初認識後に発生しておりその金融資産の見積将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合、当該金融資産について減損損失が発生する可能性があります。また、営業債権にかかる減損損失については、事業を行う国あるいは地域の特有な商慣行を含む事業環境に関連した潜在的なリスクを評価した上で算定した将来の回収可能額の見積りに基づいて減損損失を計上しており、将来の市況悪化や取引先の業績不振により、現在の簿価に反映されていない損失または簿価の回収不能が発生した場合、減損損失の計上が必要となる可能性があります。 ④ 繰延税金資産繰延税金資産は、未使用の税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高いものに限り認識しています。将来において業績及び課税所得が見積額より悪化した場合、繰延税金資産に対し追加の評価減の計上が必要となる可能性があります。 ⑤ 退職給付に係る負債当連結グループは、退職給付制度に基づく確定給付債務及び制度資産の測定に当たっては、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件には、割引率、昇給率、退職率及び死亡率などが含まれます。将来において、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、退職給付に係る負債、退職給付費用及び退職給付制度の再測定に影響を及ぼす可能性があります。 なお、会計上の見積りを行う上での及びロシア・ウクライナ情勢の影響についての影響の考え方は以下のとおりです。 ロシア・ウクライナ情勢の影響について当連結会計年度末の連結財政状態計算書には当社の連結子会社である在ロシアの日立建機ユーラシアLLC(以下、HCMR)の財政状態計算書が含まれております。このHCMRの財政状態計算書のうち、主要な項目としては代理店に対して有する売上債権が6,339百万円、棚卸資産が5,074百万円含まれています。売上債権については全期間の予想信用損失を見積り、貸倒引当金を計上していますが、当該見積りは代理店の財政状態やその顧客の属する産業の状況、直近の回収状況等を考慮し、回収期間にわたり直近の状況が継続するとの仮定に基づいております。棚卸資産についても、受注の状況を踏まえた今後の販売計画を考慮した上で評価しております。当該仮定は当連結会計年度末時点における最善の見積もりであると判断しておりますが、ロシア・ウクライナ情勢による経済活動への影響には不確実性が存在し、実際の経済活動の推移等が見積りから乖離した場合には、翌連結会計年度以降の会計上の見積りに影響を及ぼし、貸倒引当金及び棚卸資産の評価に重要な変更をもたらすリスクがあります。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。当連結グループは、2026年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「BUILDING THE FUTURE 2025 未来を創れ」のもと、①顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供、②バリューチェーン事業の拡充、③米州事業の拡大、④人・企業力の強化、の4つの経営戦略を掲げて持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでいます。当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)においては、金利の高止まり等の影響を受けて油圧ショベル新車需要の減少が見られた北米や欧州を中心に、前年同期比で売上収益が減少しました。独自展開事業に注力する米州では、最終顧客向けのリテール販売に基づく北米市場シェアが前年同期比で増加したものの、需要減少を背景に代理店在庫の積み上げが一服したことなどにより、売上収益が前年同期比で減少しました。しかしながら、新車需要が弱含む中でも、底堅いメンテナンス需要を背景に、注力してきた部品サービス事業は堅調に推移しています。これらの結果、当連結会計年度の売上収益は1兆3,712億8千5百万円(対前年同期増減率△2.5%)と減収となりました。利益項目については、原価低減や販売価格引き上げの継続、為替円安影響が利益の下支えとなった一方、市況悪化に伴う物量の減少等に加え、研究開発費・人件費等の成長投資や北米市場シェア拡大に向けた販売促進活動の積極展開に伴う費用が増加したことなどにより、調整後営業利益(売上収益から、売上原価並びに販売費及び一般管理費の額を減算して算出した指標)は、1,449億8千9百万円(同△13.7%)と減益となりました。また、親会社株主に帰属する当期利益については、為替差損や支払利息の増加等により、814億2千8百万円(同△12.7%)となりました。一方で、売掛債権や在庫の縮減等の取り組みによって、営業キャッシュ・フロー、フリー・キャッシュ・フローは前年同期比で増加しています。なお、2024年3月期第4四半期連結会計期間より、IFRS会計基準に則して、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスセグメントにおけるノンコア事業を非継続事業に分類しています。これにより、当連結会計年度及び前連結会計年度について、売上収益、調整後営業利益、営業利益、税引前当期利益は非継続事業を除いた継続事業の金額を表示し、当期利益及び親会社株主に帰属する当期利益は、継続事業及び非継続事業の合算を表示しています。 ① 建設機械ビジネス当連結会計年度における売上収益は1兆2,440億円(同△3.0%)、調整後営業利益は1,298億5千6百万円(同△15.4%)となりました。コンストラクション向け・マイニング向けともに、部品・サービスの提供を中心としたバリューチェーン事業は好調に推移しましたが、北米・欧州などでの物量減少に加え、研究開発費や人件費、注力する米州市場における販売促進活動費用等が増加したこと等により、減収減益となりました。 ② スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス当事業は、主としてマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業を行うBradken Pty Limited及びその子会社と、サービスソリューションを提供するH-E Parts International LLC及びその子会社で構成されています。当連結会計年度における売上収益は、1,356億4千2百万円(同4.4%)、調整後営業利益は151億3千3百万円(同4.4%)と、増収増益となりました。これは、主に2024年12月にH-E Parts International LLCが米国Brake Supply Co., INC.の事業を買収した影響等によるものです。 なお、上記、①②の売上収益については、セグメント間調整前の数値です。 また、変化に強い企業体質づくりと成長戦略の刈取りを促進すべく策定した2023年度から3か年の中期経営計画の達成・進捗状況は、以下のとおりです。 指標2024年度目標当連結会計年度実績前連結会計年度比収益性営業利益からその他の収益及びその他の費用を除いた利益率13%以上をめざす10.6%1.4%pt減効率性ROE13%以上をめざす10.4%2.7%pt減ネットD/Eレシオ0.4以下をめざす0.480.09減株主還元連結配当性向を30%~40%を目安とする45.7%11.5%pt増 (注) 2024年度目標の前提となる為替レートは、米ドル141円、ユーロ152円、人民元20.1円、豪ドル95円としています。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因当連結グループに与える業績変動要因、並びに国内外の政治的・経済的変動及び需要変動による影響については3[事業等のリスク]に記載のとおりです。 (4) 財政状態の分析(注)当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度の数値については暫定的な会計処理の確定による重要な見直しが反映された後の金額を記載しております。 [資産]流動資産は、前連結会計年度末に比べて、△7.1%、764億5百万円減少し、1兆7億5千5百万円となりました。これは主として営業債権が349億2千万円、棚卸資産が211億3千6百万円減少したことによります。非流動資産は、前連結会計年度末に比べて、4.2%、317億3千9百万円増加し、7,902億5千1百万円となりました。これは主として、有形固定資産が204億2千2百万円増加したことによります。この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べて、△2.4%、446億6千6百万円減少し、1兆7,910億6百万円となりました。 [負債]流動負債は、前連結会計年度末に比べて、△15.8%、1,149億4千6百万円減少し、6,132億5千6百万円となりました。これは主として社債及び借入金が696億9百万円、営業債務及びその他の債務が286億1千8百万円減少したことによります。非流動負債は、前連結会計年度末に比べて9.1%、267億4千1百万円増加し、3,197億9千8百万円となりました。これは主として社債及び借入金が318億8千5百万円増加したことによります。この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて△8.6%、882億5百万円減少し、9,330億5千4百万円となりました。 [資本]資本合計は、主に利益剰余金の積上げにより前連結会計年度末に比べて、5.3%、435億3千9百万円増加し、8,579億5千2百万円となりました。 (5) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報① キャッシュ・フロー当連結グループのキャッシュ・フローの分析・検討内容は、1.経営成績等の状況の概要(2) キャッシュ・フローの状況に記載のとおりです。 ② 資本の財源及び資金の流動性当連結グループは、成長投資の実行と財務の健全性向上及び株主還元を最適なバランスで行うため、資本効率を高めつつ適切な水準の流動性を維持し、調達手段の多様化を図ることとしています。資金調達にあたっては、長短、直間のバランスを考慮し金融機関からの借入や社債の発行を実施すると共に、債権の流動化等による調達手段の多様化を図っています。また、コミットメントライン契約を締結し適切な水準の流動性を確保する様にしています。

※本記事は「日立建機株式会社」の令和7年3月期の有価証券報告書を参考に作成しています。(データが欠損した場合は最新の有価証券報告書より以前に提出された前年度等の有価証券報告書の値を使用することがあります)

※1.値が「ー」の場合は、XBRLから該当項目のタグが検出されなかったものを示しています。 一部企業では当該費用が他の費用区分(販管費・原価など)に含まれている場合や、報告書には記載されていてもXBRLタグ未設定のため抽出できていない可能性があります。

※2. 株主資本比率の計算式:株主資本比率 = 株主資本 ÷ (株主資本 + 負債) × 100

※3. 有利子負債残高の計算式:有利子負債残高 = 短期借入金 + 長期借入金 + 社債 + リース債務(流動+固定) + コマーシャル・ペーパー

※4. この企業は、連結財務諸表ベースで見ると有利子負債がゼロ。つまり、グループ全体としては外部借入に頼らず資金運営していることがうかがえます。なお、個別財務諸表では親会社に借入が存在しているため、連結上のゼロはグループ内での相殺消去の影響とも考えられます。

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連結財務指標と単体財務指標の違いについて

連結財務指標とは

連結財務指標は、親会社とその子会社・関連会社を含めた企業グループ全体の経営成績や財務状況を示すものです。グループ内の取引は相殺され、外部との取引のみが反映されます。

単体財務指標とは

単体財務指標は、親会社単独の経営成績や財務状況を示すものです。子会社との取引も含まれるため、企業グループ全体の実態とは異なる場合があります。

本記事での扱い

本ブログでは、可能な限り連結財務指標を掲載しています。これは企業グループ全体の実力をより正確に反映するためです。ただし、企業によっては連結情報が開示されていない場合もあるため、その際は単体財務指標を代替として使用しています。

この記事についてのご注意

本記事のデータは、EDINETに提出された有価証券報告書より、機械的に情報を抽出・整理して掲載しています。 数値や記述に誤りを発見された場合は、恐れ入りますが「お問い合わせ」よりご指摘いただけますと幸いです。 内容の修正にはお時間をいただく場合がございますので、予めご了承ください。

報告書の全文はこちら:EDINET(金融庁)

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